業界内の士業の役割の変化と見えるものに騙されやすい人間の性質（日本出張振り返り）
ちょうど数日前まで日本に1週間ほど滞在して色々仕事関係の話を進めてました。
その時の高円寺でのビットコイン聖地開拓街ブラ会の様子は前回の記事で紹介しました。
滞在中に聖地開拓とは別に、ビットコイン研究所の方で士業（弁護士や会計士、税理士など）の人たち向けに行なった小規模のセミナーでも話して来たのですが、その会の感想と、士業の人たちの業界内での役割、問題点などについて自分の考えを共有しておきます。
ちなみにDiamond Handsとして今ビットコイン研究所と色々裏で協力しており、今回のような企業や特定の分野の専門家向けのオフラインの勉強会やセミナーの開催を強化しています。もし開催に興味がある人や企業がいれば、ビットコイン研究所の問い合わせフォームから連絡お願いします。
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目次
士業勉強会は全体として良い感じの雰囲気だった
士業の人たちが気になっていたことは？
業界内の士業の役割の肥大化に感じる問題点
人間は目にみえるものに過剰に反応しやすい
見えるものバイアスをどう利用するか？
士業勉強会は全体として良い感じの雰囲気だった
今回のセミナーは元々AZX総合法律事務所の原弁護士と自分達との会話の中で、「士業の人たちもビットコイン関連のことに興味はあると思うし、オフラインで話す機会を欲しがっているのでは？」と言う意見が出てきたことがきっかけでした。
まずはとりあえず一回やってみましょう、という感じで、その他の士業の方への声掛けは主に原弁護士が中心にやってくださり、最終的には若手の人たちを中心に15人程度当日は集まったと思います。自分はほぼ全員初めて会った人たちですが、中にはいわゆるインフルエンサー的な人や書籍を出している人など、すでに界隈の中で実際に何かしらの形で働いている人がほとんどだったと思います。
会場は神田の雑居ビルの中の比較的小さな会議室だったのですが、個人的には何かこう昔のまだ全くビットコインなどが世間的に注目されていない中でやっていた勉強会的な雰囲気がむしろ懐かしい感じでした。
今となっては何かオシャレなところでイベントやったりが当たり前になっていますが、まあ何かこういうちょっとこじんまりしてボロっとした感じの方が自分は好きだったりします笑
発表の内容は、AndGo原さんがビットコインのトランザクションの仕組みの基本を解説しつつ、Mempool Explorerで実際のトランザクションを見せながら、特に税理士さんなど向けにどういう風な価値の移転があったかを実例で説明すると言うもの。
自分は以前ビットフライヤーの勉強会でも使った資料を少し直した「ビットコインに注目すべき理由」と言うテーマのスライドと、後は直前に具体的なユースケースの事例や特徴、日本で今後上手くいきそうなビットコインやライトニング応用、と言うテーマで発表しました。
全体としては質問も色々出てきましたし、やはり難関の資格を保有する人たち+仮想通貨関連という新しい領域も積極的に勉強しようとしている人たちことで、雰囲気はかなりよく有意義な時間だったと思います。
士業の人たちが気になっていたことは？
さて、当日の会場で話した内容は公開すべきではないこともあると思うので全部は話せないですが、当日聞かれたことや、全体的に関心が高かったことはなんでしょうか？
まずは全体としてはビットコインのビジネス応用や事例というよりは、結構基本的なこと、特に技術的な部分に対しての質問や疑問が多かった気がします。
やはり彼らは法律や税の専門的な知識はありますが、必ずしもビットコインやブロックチェーンの細かい部分まで理解している訳ではない、もしくはある程度理解しているけど、この理解で正しいですか？というのを確認する場として需要があった気がします。
例えば個人的に盲点だったのが、ライトニングの話をする時に「レイヤー２技術とはそもそもなんですか？」や、「取引所の履歴はブロックチェーンでは追えないのか？」など、おそらく自分が当たり前にわかっているよね、という前提で話してしまっていることなどを改めて聞かれることも結構あったことです。
確かにここら辺は直接業務で関係ない限りはあまり調べないと思いますし、彼らはビットコイン以外でもWeb3関係のことなどを広範囲に調べる必要があるので、中々キャッチアップするのは大変なんだろうなーとは改めて思いました。
実際ライトニングだけに絞っても残業とか週末とかそういうのを無視して、プライベートの時間が存在しない感じで調べないと追いつけないくらいの世界なので、今回の士業関係者以外でも、実はあまり細かくわかってないことが多い中で仕事を進めている人は現状かなり多いんじゃないかという印象を受けました。（同時に士業の人の中には自分でライトニングノード運用してみたり、などかなり詳しい人もいるのですが）
業界内の士業の役割の肥大化に感じる問題点
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