Diamond Hands Magazine、今回はビットコインマイニング関連のニュースをまとめてお伝えします。
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アフリカのマイニング事情
Bitcoin Magazine掲載のAlex Gladstein氏による記事 “STRANDED: HOW BITCOIN IS SAVING WASTED ENERGY AND EXPANDING FINANCIAL FREEDOM IN AFRICA” より一部抜粋・要約しました。
多くのアフリカの人々にとって、ビットコインは二重の革命です。コミュニティで無駄されてきたエネルギーを利用し、電力供給を可能にすると同時に、IMFや海外機関からの厳しい条件付き借入金への依存を減らし、自由に世界経済にアクセスすることが可能になります。
ケニアのボンドにあるビットコインマイニング施設は、Gridlessの運営によって町に電力を供給し、地元の発展に貢献しています。電化製品へのアクセス、教育機会の向上、灯油ランプの代替による火災リスクの低減といった恩恵を地域にもたらします。
ボンドのマイクロ水力発電所は当初、海外のドナーから資金援助を受けていましたが、継続的な運営コストや拡張費用を賄う分が不足していました。
Gridlessは、マイニング施設によって電力の迅速な供給を可能にすることで、共同投資家を惹きつけました。ビットコインからの収入源は、より多くの家庭に電力を供給するために使われます。同社はまた、乾季の出力低下に対応するため、新しい大型発電所への拡張も検討しています。
ビットコインマイニングのオンとオフの柔軟性は、グリッド調整役にも適しています。マイニング設備で発生する余剰熱は、暖房のような用途に転用して効率的に利用することが可能です。例えば、排熱を利用して農園のお茶を乾燥させることなどが案に上がっています。
電力が不足しがちな地域では、マイニングで発生する余剰電力や余剰熱の革新的な利用法を模索しながら、いかに利益を出すかが重要になります。
環境保護活動家の Troy Cross によれば、ビットコインマイニングの未来は、安価な資本よりも安価な電力へのアクセスへとシフトしていると言います。この変化は、アフリカの安価な電力を利用できる地域に有利に働くかもしれません。
マイニングネットワークの効率向上
現在ビットコインに使用されているマイニング機器は多種であり、消費電力レベル、ハッシュパワー、そしてその結果としての効率も様々です。歴史的に、この多様性により、マイニングの全体的な効率を判断することは困難でした。
CoinMetrics 社の Karim Helmy 氏はハードウェア効率を他機種と比較可能にするため、ナンスデータを用いたマイニング機器の注目すべき研究を実施しました。
(Bloomberg, CoinShareからのイメージ)
各マイニング機種の効率はW/T(ワット/テラハッシュ)で把握できるため、ビットコインのマイニング施設全体の効率を計算することが可能です。この効率を示すラインはかなり直線的に進んでいることから、将来の傾向も予測できます。
現在、ネットワークの加重平均効率は34W/Tを誇っています。昨年だけで効率は8%向上し、過去3年間で効率は28%向上しました。
こうした傾向から、チップ設計が継続的に改善されれば、より効率的なASICがオンラインで購入可能になり、2026年半ばには、効率レベルは10W/Tに達する可能性が見込まれています。
The Halving and its impact on hash rate and miners cost structures — 2024 Mining Report (CoinShares)
米国初、ペンシルバニア州にマイニング施設併設の原子力発電所
この原子力発電所に併設するマイニング施設は、TeraWulf社とTalen Energy社が共同出資するNautilus Cryptomineが運営し、16,000のマイニング機器を保有しています。発電所規模は2.5GWです。
建設費だけでなく維持費や廃棄物処理費用も大きい原子力発電所が、ビットコインによって利益を得ることは、経済的合理性に適っているのかもしれません。
半減期後に、他のマイニング企業に打撃を与える可能性も考えられます。
エチオピアが新たなマイニングホットスポットとして浮上
Hashlabs Mining は、米国とアフリカ・エチオピアでマイニングを行った場合を比較し、kWhあたり3セント違うだけ、1ビットコイン採掘費用に7,000~13,000ドルの差が出ると試算しています。エチオピアは、世界で最も低い電気料金を誇っています。
China Digital Mining Associationの創設者であるNuo Xu氏はBloombergに、「エチオピアは中国のマイナーにとって最も人気のある目的地のひとつになるだろう」と語りました。
同国は過去10年間で中国との結びつきを強めており、多くの中国企業がマイナーの電力源となる48億ドルのルネッサンス・ダム建設に貢献しているので、中国企業にとっては特に魅力的です。
エチオピアは暗号通貨の実際の取引を禁止しているにもかかわらず、2022年からビットコインのマイニング事業に許可を与えています。昨年春、ルネッサンス・ダムに接続された変電所の近くには、強力なマイニング・コンピューターを積んだ貨物コンテナが出現しました。
2月11日には、エチオピア国営電力会社が21のマイニング企業と提携との話も伝えられています。
https://cryptonews.com/news/ethiopia-emerges-as-new-bitcoin-mining-hotspot-will-it-last.htm
Marathon社、ハッシュレート42%減にもかかわらず株価は23%上昇
Marathon社のマイナーをホストするApplied Digital社は、1月19日から2月中旬までの期間、主要サイトのひとつ、ノースダコタ州エレンデールの施設で完全な停電に見舞われました。
この停電は、電力供給会社が電気の供給安定性を確保するためにアップグレードを行う過程で起きたと発表されています。昨年11月30日時点に、同施設は180MWの発電設備をフル稼働させていました。Marathon社のApplied Digitalに依存するハッシュレートは停電後の1月下旬に顕著なダウンタイム、42%減を記録しました。
しかし、1月のBTC採掘量が大幅に減少したにもかかわらず、ビットコイン価格の上昇とともに、2月9日時点でMarathon社の株価は23%も急上昇しました。
https://crypto.news/bitcoin-miner-marathon-shares-up-23-despite-42-production-plunge/
複雑なBTC取引を高速化する Slipstream
2月22日、Marathon社は、大規模または非標準的なビットコイン取引の承認を合理化・高速化するように設計した、新しいダイレクト取引送信サービス Slipstream を発表しました。同社は、独自のマイニングプールを利用することで、このようなサービスを提供する最初のマイニング企業となります。
Slipstreamは、Marathon社独自のマイニングプールであるMARAプールによって実行されるビットコインのダイレクト取引送信サービスです。同社は、より多様なトランザクションを受け入れるためにプール設定をカスタマイズする方針で、トランザクションがビットコインのプロトコルに準拠し、関連する手数料が十分であることを条件に mempoolに追加して、そのトランザクションを処理します。
しかし、このような仕組みは、同社の利用規約に従うトランザクションのみ利用できる点から、潜在的な検閲への懸念があると指摘されています。
Tecpetrol社、アルゼンチンでBTCマイニングにより原油生産量を5倍に増加
アルゼンチンを拠点とする石油・ガス会社Tecpetrolは、BTCマイニング事業を統合することで、同社のLos Toldos II探査プロジェクトにおける石油生産量が5倍に増加したことを報告しました。
このプロジェクトでは、排出削減企業であるUnblock Global社と提携し、フレアガスを利用する8台の発電機でビットコインマイニング用の12のモジュール式データセンターに電力を供給。Vaca Muerta油田における石油生産量は1日あたり50から300立方メートルに増加しました。また、温室効果ガスの排出量はフレアガスと比較して11%削減されました。
Unblock社は、12月にCrusoe Energy、Pampa Energia、Petrocuyoなどの参加によって1500万ドルを調達しています。
https://news.bitcoin.com/argentina-tecpetrol-crude-crypto-mining/
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