th_satです。
Diamond Hands Magazine、ビットコインを巡るビジネス面・規制面の動向のまとめです。
今号では、今週9月13日にクローズを発表した、Nayutaのこれまでの取り組みを振り返ります。
重要リンク集💎🙌
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それでは、前半では、Nayutaのプロダクト概要および主な取り組みトピックを紹介します。その上で、後半では、時系列でNayutaの2015年からの歩みを振り返ります。
1. Nayutaとは
会社概要
Nayutaは、栗元 憲一氏を代表取締役として、2015年3月13日にブロックチェーン関連のソフトウェア・ハードウェア開発事業を事業内容として営む会社として設立された、福岡市を所在地とする会社です。
Nayutaという社名は、サンスクリット語で非常に大きな数の単位に由来します。これは、たくさんのものやひとが繋がった社会の発展をイメージしています。
めざすもの
「Bring innovative structure to society」を掲げ、「価値を交換する人々が中心となる新しい世界を」目指していくとしています。
NayutaのWebサイトには、以下のように記されています。
“人から人へ、人から機器へ、そして機器同士で、お金やデータ、権利などを対等に取引する社会が世界に組み込まれる時、社会構造は徐々に変化し、人々はエンパワーメントされ、また新たな価値を創り出していきます。
Bitcoinで発明されたBlockchainは柔軟性が高いため、個人・会社・国・地方自治体など、様々な主体を巻き込んだアイデアの実現に役立つでしょう。
Nayutaはマイクロペイメント技術Lightning Networkを中心として、このような社会インフラの実現に貢献していきます。”
(画像出所:NayutaのWebサイトより)
プロダクト概要①:Nayuta Wallet
Nayutaは、Lightning Networkのプロトコル開発からアプリケーション開発までをおこなうことが重要だと考えている点が特徴です。
Nayutaの代表的なプロダクトの一つが、「Nayuta Wallet」です。
Lightning Service Provider(LSP)でLightning Paymentsとチャネル管理を簡単にするものです。
LSPを使用することで、他のウォレットからLightningやBitcoinを送金するだけで簡単にチャネルを開設することができます。
(画像出所:NayutaのWebサイトより)
最初のNayuta walletはFull Node(Pruned Node)とSPVのハイブリッドタイプでした。当時、このようなタイプのウォレットは存在しておらず、随所でメディア記事になりました。
「Nayuta Wallet」は、Riverの「The Lightning Network Industry Market Map 2023」の画像左上「ノンカストディアルウォレット」欄に掲載されています(出所)。
最初のNayuta walletはFull Node(Pruned Node)とSPVのハイブリッドタイプでした。当時、このようなタイプのウォレットは存在しておらず、Coindeskで記事になりました。
プロダクト概要②:Ptarmigan
そして、Nayutaの強みが生かされた象徴的なプロダクトが、Lightning Networkの仕様書 BOLTに準拠した、Lightning Networkノードソフトウェア「Ptarmigan」です。
共通の仕様BOLTに基づいたソフトウエアとしては、「c-lightning」「lnd」「eclair」に次いで、世界で4番目、日本では最初のメインネット版リリースとなりました。
当時はIoT向けとして開発しており、RasPiZeroで動くノードでした。Arduinoとの接続ボードも同時に発表されました(当時のCoindesk記事)。
通常はbitcoindと同期して動作しますが、実験的にSPV walletと接続するモードも実装しており、Raspberry Pi Zeroなどの小型ハードウェアで独立ノードを動作させることもできるものです。
Ptarmiganは、小型なハードウェアで動作するノードに特化することを長期的に目指すものです。
将来BitcoinやトークンによるマイクロペイメントがIoTに組み込まれた社会インフラに可能性を感じる、Nayutaならではのノードソフトウェアとなっています。
その後の方向性変更で、ソフトウェアオンリーなものがターゲットとなりました。
(画像出所:NayutaのWebサイトより)
Fulgur Venturesが2020年11月に公開したエコシステム分析 ”Building an overview of the Lightning Network ecosystem” においても、Nayuta から2つのプロジェクト、Nayuta Wallet Kit と Ptarmigan(LN実装)が取り上げられています。
プロダクト概要③:Nayuta Lightning Shop
ロゴキャップやTシャツおよびプロトタイピングボードの購入でLightning Network決済を受け付ける「Nayuta Lightning Shop」を2019年4月から2022年2月にかけて開設していました。
Lightning を使ったプロトタイプ作成補助ボード「Lightning Shield for Arduino」もショップで提供されていたのが、特徴的です。
(画像出所:NayutaのWebサイトより)
Lightning Networkプロトコルそのものの開発
Lightning Network Protocolのコントリビュータリストに、Nayutaからnayuta-ueno, nayuta-gondoの2名がリスト上位に入っています(出典)。
2018年には、豪州のAdeledeに約20名の主要プロトコルコントリビュータが集合し、今後の開発方向を決める会議にも、Nayutaから2名が招待され参加しています(出典1, 出典2)。
(画像出所:https://rusty.ozlabs.org/2018/11/23/my-experience-of-the-second-lightning-developer-summit.html)
2018年のLightning Networkノードを実装中には、Coindeskからインタビューしたいとの連絡から、Coindeskに記事掲載されました(出典)。
A Little Lightning Project Has Two Big Implications
“A small Japanese startup is paving the way in ideating how bitcoin's experimental Lightning network could take shape on two fronts.”
2019年のLightning Networkについての記事では、世界に散らばる6つの主要開発チームの一つとしてNayutaが紹介されています(出典)。
“These include Eclair by Acinq, Lightning Network Daemon (LND) by Lightning Labs, c-lightning by Blockstream, ptarmigan by Nayuta, Rust-Lightning by Matt Corallo and Lit by MIT’s Digital Currency Initiative (DCI).”
Lightning Networkの発展に対して以下のような貢献を行ってきたことも、Nayutaの大きな成果といえます。
BOLT に対する貢献
Lightning Networkのメインネット稼働開始前からの他の実装に対するフィードバック
Lightning Network用のプロトコル・アナライザの提供
アデレードでのLightning Developer Summitへの参加
国内外でのコミュニティイベントでのLightning Networkに関する発表
国内でのLightning Network解説記事の公開
海外のカンファレンスでの登壇
上記のような貢献が評価され、Nayutaは「The Lightning Conference」「Lightning Hackday Berlin」「Lightning Hackday N.Y.」「Lightning Hackday Munich」「Adopting Bitcoin 2022」など、海外のカンファレンスでの登壇も多く行っています。
例えば、2019年6月に行われた「Lightning network Hack Day Munich」のDay2
また、2022年11月に行われた「Adopting Bitcoin」の Day 1 - Galoy Stage
Adopting Bitcoin Day 1 - Galoy Stage (8:22:30頃)
YouTube動画
Nayutaは多くの動画をYouTubeに公開しています。ここでは視聴数が特に多い2つを紹介します。
A demo of Lightning Network payment for a Japanese bar.(動画:47秒)
awabar fukuokaにおけるLightning Network決済サービス試験導入の模様を紹介したデモ動画です。
Coindeskでも「Can Bitcoin’s Lightning Network Power Payments in a Japanese Bar? 」記事で紹介され、3000回以上の視聴となっています。
Lightning Networkとは?(日本語)(動画:3分2秒)
Lightning Network(Bitcoin 2nd Layer)でのデータ通信とBitcoin 1st Layerでのデータ通信の違いを説明した動画です。
1567 回と、Nayutaの動画の中で、2番目に多く視聴されています。
Lightning Networkを使ったプロジェクト
Nayutaでは、「Ptarmigan」や「Nayuta Wallet」の開発に至る前、2015年から2018年にかけての局面でも、Lightning Networkを使った複数のプロジェクトを発表しています。
[2015年] オーナーが使用権をコントロールできる電源コンセント
電源コンセントのオーナーが使用権を持っており、“ユーザーは*年*月*日*時〜*年*月*日*時までの間に*時間使用できる”という使用権トークンを送付し、ユーザーにコンセントを貸し出すことができます。
使用権を与えられたユーザーは、スマートフォンと電源ソケット間のWifi通信またはBLE通信によって電源ソケット導通スイッチを有効状態にすることができます。
これまでは、オープンな場所にコンセントを設置すると、誰にどのような使われ方をされるか分からないため設置することにはリスクがありました。
このコンセントはそのようなリスクを回避し、カフェや大会議場などの公共の場所などに設置することができます。
(画像出所:NayutaのWebサイトより)
[2018年] 電気自動車の充電のための決済型コンセント(製品ではなくプロトタイプレベル)
Ptarmiganが搭載されたコンセントです。Lightning Networkの特徴により即時決済を可能にしました。
公共施設等の管理者がこのコンセントを駐車場に設置し、ユーザーは支払った額分の充電を行うことが出来ます。
このコンセントはインターネットに繋がれており、支払いが確認されると課金に応じた電気量を制御しつつ、ユーザーの電気自動車に充電を開始します。
Nayutaが中部電力と行ったLightning Networkを用いたEV充電支払い実証実験は、CoindeskやCointelegraphでも記事になりました。
(画像出所:NayutaのWebサイトより)
Nayutaのチーム
「実装力と実現力。まだ誰も創ったことがないものを形にしていきます。」
(画像出所:NayutaのWebサイトより)
2. Nayutaが歩んだ9年半の道のり
2015年
3月13日、会社設立
12月28日、「ブロックチェーン技術を応用した使用権をコントロールできる電源ソケットのプロトタイプを開発」と発表
本プロトタイプはブロックチェーン上のOpen Assets Protocolを使用し、大会議場やマンションの共用部等のセミオープンな場所に使用方法を限定した電源ソケット設置を可能にするコンセプトを実証することを目的に開発されています。
電源ソケットの持ち主は、“*年*月*日*時〜*年*月*日*時までの間に*時間使用できる”という使用権トークンをスマートフォンアプリに対してユーザーを指定して送付することができます。使用権を与えられたユーザーはスマートフォンと電源ソケット間のBLE通信によって電源ソケット導通スイッチを有効状態にすることができます。
また、使用電力の測定もハードウェア機能として含まれており、将来、使用した電力に応じた課金型電源ソケットへの変更も行えるように開発されています。
(画像出所:NayutaのYouTubeより:”SmartPlug demo with LN”(動画:48秒))
2016年
6月8日、日経BP社から刊行された『ブロックチェーンの衝撃』のIoTの章を執筆
6月12日、Fintech企業インキュベーション/アクセラレーション拠点FINOLAB内に東京オフィスを開設
7月14日、NTT出版から刊行された『Mastering Bitcoin ビットコインとブロックチェーン:暗号通貨を支える技術』のレビュワーを担当
10月11日、Youtube動画「SmartPlug demo with LN」(48sec)を公開
11月14日、日経BP から刊行された『この一冊でまるごとわかる ブロックチェーン&ビットコイン』でスマートコントラクトの解説を執筆
2017年
2月1日、YouTube動画”Bitcoin payment demo with Micropayment channel + HTLCs”を公開(動画:9秒)
(画像出所:NayutaのYouTubeより)
5月2日、兵庫県とブロックチェーンを用いた直接取引するデータ流通マーケットの実験を実施したことを発表
実験では、Nayuta社が開発した、ブロックチェーンを用いたデータ流通インフラシステムのプロトタイプを使用し、売買を行う者同士の直接データ取り引きが行われました。
7月28日、MUFGデジタルアクセラレータで準グランプリを受賞
Nayuta は、特に IoT に適した、デバイスが小メモリでも対応できるライト二ングネットワークを開発し、アプリケーション毎に必要なツールをパートナー企業と共同開発し提供していくとしていました。
8月17日、JAFCO(SV5シリーズ)および個人投資家を引受先とする第三者割当増資を実施し、総額1.4億円の資金調達を完了
9月15日、Wanxiang Global Blockchain Challengeにて3位入賞したことを発表
SummitのDemo Dayでのプレゼンテーションにおいて、「SmartPlugとそのアプリケーションを支える2nd Layer技術とIoT技術」の提案とこれまでの成果のデモを行い、3位を受賞しました。
2018年
1月9日、福岡本社の移転を発表
3月1日、中部電力株式会社およびインフォテリア株式会社と共同で、電気自動車等の充電に関わる集合住宅向け新サービスの実証実験を行ったことを発表
本実験において、Nayutaのメンバーが中心となってオープンソースで開発中の日本発Lightning Networkソフトウェアを用い、低手数料、即時着金の電気自動車充電支払いを行っています。
この実証実験の模様は、TechCrunch Japanの他、CoindeskおよびCoinTelegraphの記事として紹介されました。
(ご参考)実証の様子は、インプレスSmartGrid記事や、中部電力との共同プレスリリース記事も参照ください。
2019年
4月25日、Lightning Network決済のShop「Nayuta Lightning Shop」を公開
4月30日、Lightning Networkソフトウェア「Ptarmigan」のメインネット版をリリースしたことを発表
PtarmiganはLightning Network仕様(BOLT)に準拠したソフトウェアであり、世界で4つ目のメインネット版のリリースとなりました。
Reckless versionの公開に当たって、ユーザー、レビュワー、開発者を募集するために以下の2つを準備しました。
(1) Microsoft Azure上で簡単にデプロイできるようにmarket placeから簡単に起動できるPtarmiganイメージを準備
(2) PtarmiganがインストールされたユーザーのRasPi Zeroと、Arduinoを接続する基板を限定100個、原価でPtarmiganユーザーに提供
このうち(2)は、に関して、Lightning Networkのプロトコルを利用した簡単な電子工作が楽しめるものとなっており、前述の「Nayuta Lightning shop」で申込可能となっていました。
(画像出所:NayutaのYouTubeより:”Combining Raspi Zero W, Arduino, and Lightning Shield for Arduino”(動画:2分25秒))
Nayutaブログ(日本語)の一環として「Ptarmigan の開発経緯」および「Lightning Shield for Arduino」も公開されました。
5月9日、Nayuta ブログ(日本語)の一環として「Ptarmiganを使ってみよう (1)および「Ptarmiganを使ってみよう (2)」が掲載
5月23日、Nayuta ブログ(日本語)の一環として「PtarmiganのSPV版(2019年5月)」が掲載
5月31日から6月30日の一か月間、awabar fukuokaでBitcoinのLightning Network決済サービスを5月31日から試験導入
試験導入では、NayutaがNodeとChannelの管理・Lightning Network決済に必要な流動性の提供、及び決済フローの導入支援を行うものとなっていました。
Bitcoinユーザーならびに潜在的ユーザーが実店舗で、将来の決済手段となりうるLightning Networkの即時決済サービスを体験できるものでした。
awabarでの実験の模様は、CoindeskおよびCoindesk JAPANの記事としても紹介されました。
試験導入し実際に利用した内容が、体験レポートとしてまとまっています。
(画像出所:NayutaのYouTubeより:”A demo of Lightning Network payment for a Japanese bar.”(動画:47秒))
6月13日から11月28日にかけて、「Lightning Shield開発日記」が掲載(全19回)
6月21日、BTCPayServer.LightningにPtarmiganがサポートされたことを発表
6月28日、世界情報社会サミットフォーラム2019への参加レポートを発表
8月2日、Nayutaブログ(日本語)の一環で、”Q&A: Lightning Network node “Ptarmigan” と Lightning Shield for Arduino (ビギナー向け)”を掲載
Lightning Networkソフトウェア Ptarmigan のメインネット版リリースおよび、Nayuta Lightning Shopで提供されていたLightning を使ったプロトタイプ作成補助ボードLightning Shield for Arduinoに関する質問回答まとめ記事です。
Nayutaで作った「スナック簡易自動販売機」のデモ動画の様子とあわせて開設されています。
(画像出所:NayutaのYouTubeより:”Lightning Network payment using Lightning Shield for Arduino works a vending machine”(動画:1分10秒)
8月9日、withBに「私が今の仕事を”好きだ”と言う理由」が掲載
9月3日、Nayutaブログ(日本語)の一環で、”Nayuta Walletのインストール方法⚡Android & iOS用ノンカストディアルウォレット(クローズドベータ)”を掲載
11月14日、Lightning ShieldのSDイメージをプレリリースしたことを発表
12月9日、Nayuta Wallet、初の 「ビットコインフルノード・SPVモード」 のハイブリッドモードを搭載したライトニングウォレットを公開したことを発表
フルノードを動かせるモバイルが登場する中、このフルノードを搭載する動きを加速し、より広くビットコインやライトニングネットワークコミュニティに貢献するため、Nayuta Walletを実装し、そのコードを公開しました。
Nayuta WalletはAndroidにABCore式の「フルノード・SPVモード」を導入した初のライトニングウォレットです。
Nayuta Walletユーザーは自分にとって最も望ましいコントロール性と利便性のバランスで、フルノードとSPVモードを切り替えることが可能です。
一般的なユーザーは、利便性や簡易性のために多くの場合SPVウォレットとして使用するかもしれません。
しかし、ユーザーがコントロール性や主権性を望んだ際には、フルノードを使うようウォレットを切り替えることが出来ます。
更に、ユーザーが双方を両立して使用する設定が出来るハイブリッドモードもあります。このモードでは、例えばユーザーが外出している時は簡易性や利便性のためにSPVモードでウォレットを使用し、フルノードはブロックを検証するようそのバックグラウンドで定期的に動きます。
フルノードとSPVのハイブリッド型モバイルウォレットは、「Bitcoin Magazine」「Coindesk」「Nasdaq」および「Decrypt」といった主要メディアで紹介されました。
(画像出典:Nayutaのプレスリリース)
12月18日、ブログ「PtarmiganのElements改造」を掲載
2020年
1月8日、ブログ記事”Nayuta Wallet Kitをビルドする(Android)”を掲載
4月13日、YouTube動画”Lightning Network payment using Lightning Shield for Arduino turns on a LED light”を公開(動画:1分13秒)
(画像出所:NayutaのYouTube)
8月28日、利便性とセキュリティを両立したSPVとフルノードのハイブリッドモデル「Nayuta Core」の早期アクセス版をリリースしたことを発表
10月28日、オープンソースの分散型アイデンティティのエコシステムを構築する標準化団体Decentralized Identity Foundation(DIF)のアソシエイトメンバーへ加入したことを発表
2021年
2月12日、「Nayuta Core」のオープンアルファ版をリリースしたことを発表
Nayuta Coreは、Lightning Network上でノンカストディアルなリアルタイムのストリーミング決済を可能にするモバイル型Lightning Networkノードサービスです。
1月に行われたアルファテストイベントでは、Nayuta Coreはすでに1日で8,500件以上のLightningトランザクションの処理をSaruTobi上で実行しました。
(画像出所:NayutaのYouTubeより:”Let's play Sarutobi and stack sats! w/ Nayuta Core streaming LN payment”(動画:49秒))
7月20日、Nayutaブログ(日本語)の一環で、”ビットコインとライトニングのモバイルウォレットNayuta Core v.0.3.2は、Lappsや他のウォレットに拡張機能を追加できる”を掲載
あわせて公開された関連記事
8月31日、YouTube動画”BTCTKVR S9 E8: Kenichi Kurimoto & Hitomi Moriyama on Nauyuta, Lightning & Bitcoin”に出演
9月1日、YouTube動画”Earning sats with Nayuta Core v.0.4.0 + Sarutobi”を公開(動画:2分16秒)
Sarutobi などのサポートされている Lapps (Lightning アプリ) で sats を獲得し、ウォレットに自動的に取り込む様子のデモ動画です。
(画像出所:NayutaのYouTube)
10月29日、YouTube動画”ビットコイン・ライトニングの現状、その課題点と解決案について”に出演
12月24日、B Dash VenturesとFulgur Ventures(米国ボストン)を引受先とする第三者割当増資を実施し、総額1億3671万円の資金調達を行ったことを発表
2022年
4月7日、Nayuta ブログ(日本語)の一環として、「El Salvador 訪問記 (El Zonte編)」「El Salvador 訪問記(San Salvador編)」「Bitcoin Conference 2022」を掲載
(画像出所:「Bitcoin Conference 2022」)
5月21日、東京都の飲食店 Two Dogs Taproomにて、ビットバンク、Diamond Hands、フルグル合同会社と共同でBitcoin Pizza Day前夜祭を開催
同イベントでLightning Service Provider(LSP)付きの Nayuta Lightning Network ノンカストディアルウォレットの外部テストを開始
9月13日、Nayuta ブログ(日本語)の一環として、「クローズドテスト中のLNウォレットアプリ紹介(2022年9月)」を掲載
12月6日、Nayuta ブログ(日本語)の一環として、「Nayuta Wallet の紹介(2022年12月)」および「Nayuta Wallet の紹介(2022年12月) — Part 2」を掲載
2023年
1月12日、YouTube動画”NayutaWallet explaination”を公開(動画:2分10秒)
(画像出所:NayutaのYouTube)
2月8日、Nayuta Wallet Android版 v0.1.5 リリース
3月8日、Nayuta ブログ(日本語)の一環として、”Nayuta Wallet を使い始める”を掲載
3月10日、Nayuta ブログ(日本語)の一環として、”Lightning Crushをプレイして Bitcoin を獲得!Nayuta Wallet で受け取る方法を解説します”を掲載
3月13日、Lightning Networkをアプリダウンロードのみで体験できるキャンペーンを発表
約15000sat(当時のレート:日本円で約450円)のビットコインを受け取ることが可能なwallet機能を限定300人様にプレゼントするものでした。
接続可能なゲームで少額のビットコインを受け取ったり、受け取ったビットコインを送金・寄付したり、Nayutaのtelegram上でNayutaメンバー相手に少額の送受金を試してみたりすることが可能となるものです。
5月16日、Nayuta Wallet が世界的に有名なビットコインゲームチーム THNDR と連携したことを発表
6つのゲーム内で獲得するビットコインを Nayuta Wallet で受け取ることが可能に。
(画像出典:Nayutaのプレスリリース)
7月6日、Lightning Networkアプリケーションを簡単に開発できるNayuta LN environmentのリリースを発表(Mediumへの転載)
世界中でリリースが増加しているLAppsですが、開発にはLightning Networkプロトコルの知識や、Lightning Networkノードの運用が必要でした。
公開したNayuta LN environmentを用いるとアプリ開発会社・個人がAPIコールを追加するだけでプロトコルの知識不要、ノードの運用不要でLAppsをリリースすることが可能になるもの、となっています。
参考として、Nayuta LN environmentを用いたQpic(九州大学物理研究部)と共同制作のLAppsゲーム CoinClimberを同時にリリースしています。
Nayuta LN environmentではゲームに限らず、様々なタイプのMicro earningアプリケーションが容易に開発可能となっています。
(画像出所:NayutaのYouTubeより:九州大学物理研究部Qpicと共同で少額のBitcoinを獲得できるゲームCoin Climberを作成(動画:1分21秒))
7月18日、福岡県先端情報技術開発・実証支援事業に「Lightning Network上でトークン取引を可能にするゲートウェイ開発」を提案し採択されたことを発表
提案では始めに複数のプロトコルの利点欠点を調査することを掲げていました。その後、LSP型ノンカストディアルウォレット、カストディアルウォレット、クライアント・サーバー型日本円ウォレットにつながるゲートウェイのアーキテクチャを検討し、その中から一つ最適なもののコア部分を実装するとされていました。
LN上のステーブルコインや、〇〇Pay、地域通貨のようなクライアントサーバ型支払いアプリの海外ステーブルコインウォレットとの接続による、外国人観光客UX向上によるインバウンド増加や日本人の海外旅行時の体験向上に向けて研究開発を加速することを意図したものでした。
(画像出典:Nayutaのプレスリリース)
9月6日、Nayuta Wallet iOS版 リリースを発表
10月19日、Nayuta Wallet Android版・iOS版 のソースコードを GitHub に公開し、オープンソース化したことを発表
(画像出所:Nayuta ブログ(日本語))
10月23日、YouTube動画”Nayuta Wallet Android版 を使って固定QRコードへの支払いをする (LNURL-Pay 固定QRコード)”を公開(動画:38秒)
LNURL-Pay の固定QRコードであれば、ストリートミュージシャンへの投げ銭や、壁画アーティストへの寄付、ショップでのQRコード決済、などが可能になります。
このデモ動画では、Lightning Networkのマネタイズサービス「Mash」を利用しています。
(画像出所:NayutaのYouTube)
11月7日、YouTube動画”取引所 bitFlyer → Nayuta Wallet → ビットコインクラウドファンディング Geyser Fund → Run with Bitcoin プロジェクトへの寄付”を公開(動画:1分57秒)
取引所に置いているBitcoinの入金が、Lightning Networkへ自動変換され、そのまま支払ができます。
これまではLightning Networkを使いたいと思っても、手動の設定が必要で手間がかかっていましたが、その手間をなくしスムーズに利用出来るようになっています。
Lightning Networkへの自動変換は、Submarine Swapという技術を利用しています。また、支払いQRコードをSNSで共有した支払えるのは、LNURL-Pay QRコードという技術を利用しているためです。
このデモ動画では、取引所 bitFlyer と ビットコインのクラウドファンディング Geyser Fund を利用しています。
(画像出所:NayutaのYouTube)
11月27日、暗号資産取引所などのライセンス企業向けに、ライトニングネットワーク機能を提供する事業を開始すると発表(Mediumへの転載)
Lightning Networkはビットコインの即時決済を行える技術であり、企業様およびそのクライアントやユーザーに、大きなメリットがあると考えられます。
しかし、Lightning Networkを導入するためには、日々凄まじく変化するプロトコルに追いつかなければいけない負担と、ノードをマネジメントする負担が大きくかかります。
そこで、本事業では、下図のように、弊社で開発するライトニング追加モジュールを用い、企業様の既存カストディアルシステムへの組み込みを行うことで、その負担を減らすことが意図されています。
(画像出典:Nayutaのプレスリリース)
Nayutaは、カストディアルソリューションとノンカストディアルソリューションの両方を提供する会社として進んでいくことを目指すとしています。
カストディアルソリューション:本事業
ノンカストディアルソリューション:Nayuta Wallet・アプリ開発環境(ライトニング機能を持つアプリケーションを簡単に開発出来る環境)
(画像出典:Nayutaのプレスリリース)
2024年
3. Nayutaが見つめたBitcoinとLightning
Nayutaは、自社のプロダクトに関する発信以外にも、BitcoinおよびLightning Networkについて、基本的な技術を含め、解説・紹介する記事を多く発信しています。
Bitcoin
概論
動向
2021年3月19日から11月8日にかけて、Nayutaブログ(日本語)の一環として、日次で「Bitcoinニュースまとめ」を発表
技術
2018年
2019年
2020年
2021年
2022年
2024年
Lightning Network
概論
2018年
2019年
2021年
2023年
エコシステム
2020年
2021年
2024年
Lightning Network業界マップに掲載の企業やプロジェクト
技術
2017年
2018年
2019年
2021年
2022年
Lightning Networkの基本
2023年
2024年
(画像出所:NayutaのWebサイトより)
9年6ヶ月にわたり、本当にお疲れ様でした!