Diamond Hands Magazine、ライトニングネットワーク関連のニュースまとめです。
既にご存知の方も多いと思いますが、ビットコイン初心者向けの記事「知っとこ!ビットコイン図鑑」をリリースしました。ライターのみなみさんが中心となって制作しているもので、ビットコインの基礎を一から解説しています。
ぜひビットコイン初心者の方にオススメして欲しいと同時に、コメントやフィードバック等お待ちしております。
それでは、新年一発目のライトニングニュースをどうぞ⚡
重要リンク集💎🙌
Diamond Hands Wiki (ライトニングやルーティングに関するリソース集)
Lost in Bitcoin(ビットコイン学習リソース集)
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詳細は以下のPro版の内容紹介記事をご確認ください。
Bitfinex、取引所ユーザーにLNチャネルを即座に設定・購入可能に
Bitfinexは姉妹会社である Synonymと協力し、アカウント内からライトニングのチャネル購入ができるサービスを導入しました
これによりセルフカストディのウォレットやノードを使用しているユーザーは、自己保管を維持しながらBitfinex口座と直接結びついたプライベートチャネルを開くことができ、低手数料で高速なライトニングの恩恵を受けることができます。
また、Bitfinexのノードは適切に維持管理され、LNネットワーク上の重要なエンドポイントおよびハブに接続されているため、高いペイメント成功率が保証されるというメリットもあります。
セットアップも簡単で(下記リンク参照)、ノード運用者としては是非とも全ての取引所に採用して欲しい機能となってます。
Bitfinexは2019年にLNの入出金をサポートしています。
ライトニングの課題をまとめたポストが話題に
ライトニングの課題を分析し、今後を考察したMutinyウォレット関係者によるポストが話題になりました。
ポストの文章を要約すると
現在、LNユーザーの殆どはカストディアルウォレットを使用し、LNノードを運用している数少ないユーザーはその維持作業が面倒と感じている。
セルフカストディが普及しない最も大きな要因として、チャネル流動性とオフライン受信ができないといったUX面の課題がある。
その他にも、オンチェーン手数料による悪影響がチャネルの開閉や流動性に対し潜在的に存在する。オンチェーン手数料がますます上昇するにつれて、この問題はさらに悪化すると思われる。
解決策はいくつか挙げられるが、完全に解決するものではない。大規模なLNインフラと自己保管ソリューションを組み合わせることも不可能。
ライトニングを使用すると、支払いをオフチェーンに移動できるが、UTXOの所有権をオフチェーンに移動できるわけではない。したがって、全てのオンチェーントランザクションがLNチャネルになったとしても、実際にそれらチャネルを所有できる人の数には依然として制限がある。
私たちに必要なのは、UTXOの所有権を拡張し、ライトニングと相互運用できる別のレイヤー 2 。これにより、支払いの拡張と組み合わせて所有権を拡張する方法が得られる。
今の方法としては、カストディサービスやFedimint、リキッドといった連合ブリッジを介することしかない。
自己主権的な方法でビットコインを拡大するには、ソフトフォークが必要。コベナンツはビットコインの所有権を拡大する方法。
Mutiny では、ウォレットへの Fedimint 実装に全力で取り組んでいる。これがビットコインにとって現時点で最良のスケーリング ソリューションであると思われる。
このポストで指摘された課題は、概ね正しいと自分も思っており、ライトニングと補完されるレイヤー2の開発が今後進んでいくことも予測できます。また、Kojiさんも反省会で予想してましたが、ライトニング=使えないといった悲観モードや宣伝にも利用されていきそうです。
↓このポストの原文はこちら
https://stacker.news/items/379225
UTXOのオフチェーン転送をするレイヤー2Mercury Layer がリリース
CommerceBlockは、ステートチェーンの新しい実装であるMercury Layer をリリースしました。
ステートチェーンとは、UTXO のオフチェーン転送を容易にする提案で今回Mercury Layerに実装されました。他のウォレットと統合できるライブラリおよび CLI ツールとしてリリースされています。
ステートチェーンには運営者が存在するため完全なトラストレスではないが、送金情報は暗号技術により秘匿されています。また、ライトニングとの互換性があり、例えばチャネル自体の譲渡をオフラインで行うといったことができると期待されています。
Mercury Layerの仕組みについては、ビットコイン研究所で加藤さんが解説してくれています。
https://coinkeninfo.com/mercury-layer/
参考記事
https://bitcoinmagazine.com/technical/mercury-layer-a-massive-improvement-on-statechains
EVM互換性を備えるレイヤー2「Bitfinity」が700万ドル調達
EVM互換性を備えるレイヤー2「Bitfinity」が700万ドルをトークンベースの資金調達を行いました。
Bitfinityを利用すると、OrdinalsやBRC-20向けに、Solidityで書かれたスマートコントラクトを展開することができるとのこと。
設立者のマックス・チェンバリン氏によると、Bitfinityは現在テストネットの段階にあり、メインネットの立ち上げは今月末か2月初旬を予定しています。
Breez、ビットコインブローカー間の標準インターフェイスをリリース
Breez は、ウォレットやLappsとビットコインブローカー間の標準インターフェイスを定義するオープンスタンダードのFiatLinkをリリースしました。
FiatLinkを実装しているウォレットは、FiatLink 準拠のブローカーからシームレスにビットコインを法定通貨で購入できるようにすることができ、法定通貨↔BTC 換金市場がより自由でオープンになると述べています。
https://medium.com/breez-technology/introducing-fiatlink-a-lightning-fiat-standard-68ab380febb2
その他のトピック⚡
役立つ記事や特集⚡
安土さんの記事「LND v0.14.0とv0.15.0で修正された2つの脆弱性」
Nayuta森山さんによる記事 「1.1 ノンカストディアルウォレットを調べました」
最後までお読みいただきありがとうございました!