Diamond Hands Magazine、水曜日のビットコインニュースまとめです。
こんにちは。今週は西は大雨、東は猛暑の日本。みなさま、どうぞ無理せず安全にお過ごしください。私の住むカナダ西海岸は夜は15℃ほどで、このカラッとした涼しい空気を日本までお届けしたいくらいです。
(Photo by Pavel Danilyuk from Pexels)
さて、ビットコインはいよいよAIとの親和性が注目され、ロボット同士のお金のやり取りにライトニングが使われる可能性も夢ではなくなってきました。大規模なマイニング企業はマイニングだけではなく高性能のコンピューター処理能力をAIサービスへ提供し始めたり検討したりするところが出てきているそうです。マイニングのトピックも最近増えているので、近いうちに別途まとめてお伝えできればと思います。
Diamond Handsコミュニティは国内外の関連企業から支援してもらっています。ありがとうございます!
重要リンク集💎🙌
Diamond Hands Wiki (ライトニングやルーティングに関するリソース集)
Lost in Bitcoin(ビットコイン学習リソース集)
ビットコイン関連イベント
今回はDiamond Hands開催イベントのお知らせです。
7月19日(水)18:00~19:30、企業のためのビットコインセミナー Vol.2 がオンラインで開催されます。スピーカーにはビットコインやライトニングのスタートアップ企業を支援するフルグル合同会社の練木照子さん、およびQuestry Lab. 代表理事/周南公立大学教授である内田善彦氏をお迎えします。お申し込みがまだの方はご登録の上、ぜひご参加ください。
AIとビットコインが描く未来
ビットコインのニュースを見ていると、これから作られていくであろう私たちの未来にワクワクすることが多いですね。7月7日にはChatGPTを使ったライトニング課金デモがツイッターで公開され、いよいよ、ビットコインとAIの融合による様々な可能性が現実的なものになってきました。
詳細は、AI for All: Powering APIs and Large Language Models with Lightning ⚡🤖と題された記事で読むことができます。
この話題は最近の各ニュースレターで取り上げられていますので、まだチェックしていなかった方はぜひ以下をご覧ください。
Diamond Hands Magazine Vol.92 TH_SAT 2.ビジネス関連の動向 - L402: Lightning HTTP 402プロトコル
ビットコイン研究所(7月9日)東 晃慈 ビットコインはAIが創造する新しいデータマーケットの基軸通貨になりえる(無料公開)
Read BTC #58もやしししゃも AIがビットコインのユーザーになる!?🤖
Bolt.Fun AI 4 All ハッカソン
FediおよびStak主催のBolt.Fun AI 4 All hackathonがオンラインで7月末まで開かれています。このイベントは、AIへのアクセスを民主的にするためにビットコインを使って革命を起こすための最初のハッカソン。BOLT.FUNとReplitプラットフォームでリモート開催されています。分散化されたテクノロジーのパワーとジェネレティブAIが融合した時の可能性をデモンストレーションして、この二つの組み合わせが世界規模のアクセスと普及を促進できることを示すチャンスです。世界中の人々のAIの使い方に革命を起こすきっかけを作れるかもしれません。報奨金は最大$10,000。ビットコインとAIの組み合わせに注目してる皆さんも、チェックしてみてはいかがでしょうか。
BlackRock社CEO、ビットコインを称賛
世界一の巨大資産運用会社である米国ブラックロック社CEO 、Larry Fink氏は7月5日、FOXニュースのインタビューで「ビットコインはデジタル化されたゴールドであり、他の基軸通貨をベースにしない国際的な資産なので、投資家が為替、インフレ、社会事変などのリスク回避に利用できる」と述べ、また「暗号資産は今、大変希望の持てる資産になってきている。金融に革命を起こす可能性がある。」と明るい見通しを示しました。なお、ブラックロック社は日本のGDPをはるかに超える1000兆円以上を運用しています。
こちらはMichael Saylor氏がツイートしたFink氏のインタビュー動画です。
Fink氏は2017年には、ビットコインはマネーロンダリングの指標だと公言していましたが、それから5年以上たった今は、ビットコインを貴重なビジネスチャンスと捉えています。
参照記事:ブラックロックCEOの心変わりは顧客のおかげ(CoinDesk Japan、2023年7月9日)
風向きが変わったビットコイン報道
ブラックロック社CEOの発言後、メディアではビットコインに好意的な記事が増えているようです。特にForbes DIGITAL ASSETSは連日ビットコインの利点を強調する人道的利用や環境へのプラス面を取り上げた記事を掲載しています。
7月5日ー How Bitcoin Helps Civilians Escape The War In Sudan(ビットコインはスーダン戦争から逃れる民間人をどのように救うか)
7月7日ーマイニング企業CEO寄稿の Everything You Need To Know About Bitcoin And The Environment(ビットコインと環境について知っておくべきこと)。この記事はビットコインの環境への影響やそのエネルギー使用に関する誤解を紐解いています。マイナーが余剰電力を活用したり、天然ガスのフレア問題に取り組んだりすることで、環境保全にプラスの役割を果たしていると紹介しています。
7月8日ー Bitcoin Network To Reduce More Emissions Than Energy Sources Produce(ビットコインネットワークは使用電力の排出量を超える排出削減へ)。
ビットコイン価格、強気の予想は2024年末に$120,000
主要メディアのロイターやブルームバーグ等でも報道されましたが、7月11日に英国のスタンダード・チャータード銀行はビットコイン価格が年末までに5万ドル、2024年末までには、半減期の影響によって$120,000(約1,700万円)まで上昇すると予想を発表しました。半減期を過ぎるとマイナーがビットコインの販売枚数を減らし、需給のバランスが変わるため、ビットコインの需要増加が価格を押し上げるだろうと言われています。その一方で、当行は昨年にビットコイン価格が5千ドルまで下がると予想し、見事に外しています。ブラックロック社やアーク社など複数金融機関が申請したビットコインETFの承認へ期待が高まる中、投資家や一般人にビットコインをアピールするため、このような報道や記事が出てきている可能性があります。
参照記事:ビットコイン供給ショックでBTC価格は12万ドルに=スタンダードチャータード銀が予測
Ordinalsの新規格 BRC-69
ジョークのような規格番号ですが、7月3日にOrdinalsのインスクリプション発行サービスを提供するLuminexはBRC-20に変更を加えた新規格BRC-69を発表。この規格は、インスクリプションが増加するにつれて、ビットコインのブロックスペースを最適化する仕様が含まれ、Ordinals利用によるビットコイン手数料の値上がりを最大90%抑制するとのこと。新規格によってビットコインネットワーク上でNFTをさらに安価に展開できるようになっています。BRC-69は一部ユーザーでの人気が高まり、ブロックチェーン上のインスクリプション数が7月3日には62,000程度だったのが、9日には380,000以上に急増しました。
(画像はThe Defiant記事より抜粋)
筆者が7月11日にMempoolで手数料を確認すると、最高12~2011 sat/vBというブロックがありました。また未処理トランザクション数も増えているので、オンチェーンのビットコイン受送金時には先に混み具合と手数料の確認をおすすめします。
参照記事:https://finance.yahoo.com/news/ordinals-inscriptions-surge-following-brc-203750138.html
bitcoin.design
先日スパチャのライトニング投げ銭イベントに登場した Joe Miyamoto さんが、ビットコインのアプリケーションデザインを助けるウェブサイトを紹介していました。かなり充実した良質サイトで、ビットコインの製品開発に携わる方には良いリソースになりそうです。
Design bitcoin for everyone – Open-source design for bitcoin products.
オープンソースのビットコインは、インターネットにアクセスのある人なら誰もがアクセス可能であり、その発展や普及に貢献することができます。けれども、誰でも使えるということは無限にユースケースが広がるため、ビットコインのアプリケーションを作るためには様々な要素を考慮する必要があり、複雑になりがちです。そこで、ビットコインアプリケーションや関連製品をデザインしたい技術者のためのガイドが作成されました。英語ですが、ガイドだけでなく、Discordコミュニティ、Github、ニュースレター、イベントカレンダー、SNS、Bitcoin TVや YouTube 等、役立つコミュニティや情報が提供されています。
AIチャットサービス「Talk2Satoshi」
AIを利用してSatoshi Nakamotoと話ができるというコンセプトの Talk2Satoshi(T2S)がローンチしました。サービスを気に入ったらSatsで支払いあるいはチップを送信することができます。
「ビットコインと暗号通貨の世界は、毎日新しい情報やアップデートが発表され、混乱し、圧倒されます。T2Sで、ビットコインの生みの親であるAI版サトシ・ナカモトとチャットすることで、あなたの疑問が解決します。」とのこと。本当でしょうか?
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございます。もし❤あるいはコメントをいただけたら励みになります。どうぞ、次回もよろしくお願いします!