Diamond Hands Magazine、ライトニングネットワーク関連のニュースまとめです。
今週は、ドナルド・トランプ氏の暗殺未遂という衝撃的なニュースが世界を駆け巡りました。耳の負傷のみで済んだトランプ氏の豪運と、護送時に拳を振り上げfightと叫ぶ勇姿には、ただただスゴイの一言です。
今月末に開催されるビットコインカンファレンスにも問題なく参加予定。彼が一体どのような発言をするのか目が離せませんね。
それでは、ライトニングニュースまとめです⚡
重要リンク集💎🙌
Diamond Hands Wiki (ライトニングやルーティングに関するリソース集)
Lost in Bitcoin(ビットコイン学習リソース集)
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LN決済でギフトカードが購入可能に
株式会社カシェイは、ライフカード株式会社が発行するVisaプリペイドカード「Vプリカギフト」をLN決済で購入できるサービスを開始予定だと発表しました。7月31日より、ギフトカードを購入できるストアサイト「Use Bitcoin」を公開する予定とのこと。
「Vプリカギフト」を使えば、Visa加盟店のインターネットショップであれば、世界中のどこでも買い物が可能です。また、「Vプリカギフト」は前払式支払手段なので、購入にあたりKYCといった煩わしい審査はなく、電話番号とメールアドレスだけで登録可能です。
Vプリカのアカウント登録を行うとリアルカードも発行でき、「Vプリカギフト」をチャージすることで、実店舗でも対面決済で使えるようにもなります。
さらに2024年9月には、オンチェーンとライトニング上のビットコインを同時に扱えるノンカストディアルウォレットの提供を予定しているとのこと。このウォレットアプリからは、ストアサイトを介さずに直接「Vプリカギフト」を購入できるようです。
「Vプリカギフト」をうまく経由することで、ライトニングのBTCだけで日用品を購入し、ビットコインオンリーの生活が実現できそうです。
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000139981.html
都内37店舗にLN決済が対応
キッチンカーで移動販売を行うココロータスの都内37店舗がLN決済に対応しました。これまでLN決済を個人で対応し活動していたちょめじさんが、今回そのノウハウをココロータスのスタッフたちに伝授したことにより実現した模様です。
アジアン料理系のお弁当を販売しており、対応店舗はBTC Mapから検索できます。最寄りの店舗をぜひ探してみてはいかがでしょうか。
プレスリリース
Phoenix Wallet、ZeusがBOLT12 Offersに対応
Phoenix WalletがBOLT12 Offersに対応しました。また、Offersをメールアドレスのような形式に変換するBIP-353にもサポートしました。Zeusも同様に、v0.8.5からこれらに対応していると発表しました。
Offersはライトニングを拡張する機能で、支払い時の決済リンクやQRコードの有効期限がなく使い回しができ、従来のインボイスをより使いやすいものにします。また、受信者のプライバシー向上や検閲耐性の向上といった利点もあります。
BIP-353は、オンチェーンアドレスやOffersの文字列を「example@example.com」のような分かりやい形式に変換するもので、UXを大きく向上させる提案です。
対応ウォレット同士でしかOffersのやり取りはできませんが、ノード実装CoreLightningやマイニングプールのOceanなど徐々に対応してきており、Offers普及が現実味を帯びてきました。
■BIP-353について解説
BIP-353を初めて耳にした方が多いのではないでしょうか?今回はBIP-353について簡単に紹介しようかと思います。
BIP-353は、ビットコイン開発者であるMatt Corallo氏が今年考案したもので、DNSレベルでビットコインの支払い情報を提供するという提案です。ビットコインアドレスを分かりやすいドメイン名で利用することができ、オンチェーンとライトニング(BOLT-12 Offers)の支払い情報どちらにも対応していることが特徴です。
DNSとは?
DNS (Domain Name System) は、ドメイン名を用いてインターネットを利用できるようにするためのシステムのことです。インターネット上で人間が理解しやすいドメイン名(例:www.example.com)を、コンピュータが理解できるIPアドレス(例:192.0.2.1)に紐づけることができ、インターネットの電話帳的な役割を果たしています。
具体例
例えば、ビットコインアドレスが「1A1zP1eP5QGefi2DMPTfTL5SLmv7DivfNa」だとします。これをドメイン名「btc@diamondhands.com」で登録すると、誰かがビットコインを送る際に、この「btc@diamondhands.com」を使って支払い情報を取得、そして送金までできるようになります。
ライトニングでも使用可能
上記の例ではオンチェーンアドレスを用いましたが、BOLT-12 Offersもドメイン名に変換でき、互換性のあるウォレットで使用可能です。
BIP-353の利点
現在普及している似たような使い勝手のLNURLやライトニングアドレスは、支払い情報を専用のWeb サーバーに提供する必要があります。
BIP-353はWeb サーバーを必要としないため、BOLT-12と組み合わせることで、下記の利点がもたらされます。
比較的簡単に設定でき、企業やユーザーの参入障壁が低くなる
LNURLやライトニングアドレスで発生するサーバー運用費がなく、ドメインにかかるコストだけとなる
IP アドレスをWebサーバーまたは受信者に公開する必要がなくなるため、送信者のプライバシーにとっても有利
BOLT-12やBIP-353は対応しているウォレット同士でしかやり取りできません。今後、PhoenixやZeus以外の他のウォレットたちがどれだけ追随してくるのか、非常に楽しみです。
また、BIP 353を利用してドメイン登録することはすでに可能なようです。気になる方はお試しください。ガイドはこちら。
https://sethforprivacy.com/guides/setting-up-a-bitcoin-username/
参考
・BIP353のドキュメント
https://github.com/bitcoin/bips/blob/master/bip-0353.mediawiki
・BOLT12の解説サイト
・BIP-353についての安土さんの詳細な解説
https://techmedia-think.hatenablog.com/entry/2024/07/10/222429
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