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【ビットコインを自己成長の鏡として】Rockstar Dev氏(BTC Pay Server等の開発者)インタビュー

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yutaro
Sep 13, 2025
∙ Paid

Rockstar Dev:
ビットコイナーの素晴らしい点は、「もっと良くなりたい」という姿勢です。

会場のみなさんも、多少はエンタメを期待して来ているでしょうが(笑)、

05同時に自分を高めたい、学びたい、人生の役に立つ何かを得たいという思いでここにいるはず。そこが一番良い。


こんにちは!yutaro です。

本日のPro向け「BTCインサイト」では、ビットコイン界で知られるRockstar Dev氏へのインタビュー動画(by Bitcoin Asia 2025)を日本語訳してお届けいたします。


彼はオープンソースの決済プロジェクト BTCPay Server の主要開発者であり、Strike の立ち上げにも深く関わった人物です。

単なるエンジニアにとどまらず、自由・プライバシー・レジリエンスを語る思想家としても世界中のビットコイナーに影響を与えてきました。


そして、BITCOIN JAPAN 2025 にもスピーカーとして登壇予定。世界を舞台に活躍する彼の視点が、日本のビットコインコミュニティにも新しい刺激をくれそうですね。



オープニングと自己紹介

司会者(以下、Vivian):
みなさん、こんにちは!Bitcoin Asiaへようこそ。


Uncle Rockstar Dev(以下、Rockstar Dev):

みなさん楽しんでますか?……え、拍手も歓声もない?おいおい(笑)。
さあ、もっと盛り上げていきましょう。よし、少しエネルギーが出てきましたね。ありがとうございます。


Vivian:
今日は「価格」や「政策」の話ではなく、ビットコインが個人にとってどんな意味を持つのかについて語り合う特別な時間にとてもワクワクしています。

私はBTC Vivith、通称BTC Vivです。Bitcoin Asiaのイベントディレクターであり、このカンファレンスのメインプロデューサーです。また、「Live with Bitcoin」というポッドキャストのホストも務めています。そこで僕たちは、ビットコイン標準のもとでの個人的な変革について深掘りしています。

さらに私は音楽活動もしていて、アーティスト名はIvy Loomie。愛や喪失、宇宙的な探求を歌いながら「愛こそが癒やしだ」というメッセージを広めています。

人間とビットコインの交差点を探求してきた立場から、今日はとても楽しみにしていました。お迎えするのはUncle Rockstar Devです。

ビットコインは単なる技術ではなく、私たち自身を変える力を持っている──だからこそ、こうして対話をしているんです。

「ビットコインは人が変えるのではなく、人を変える」とよく言われますよね。でも実際には、ビットコインはノードやコードの上で動いているだけではなく、それを守り、未来を築き、他の人にインスピレーションを与える「人々」によって支えられています。

Rockstar Devは、まさにそのような存在です。彼はBTC Pay ServerやStrikeといった革新的なプロジェクトの中心人物であり、世界中のビットコインコミュニティを支えてきました。単なるコーダーではなく、自由・プライバシー・レジリエンスについての思想家でもあり、その言葉は多くのビットコイナーに大きな影響を与えてきました。

僕自身もその一人です。彼の言葉は、彼が作るツールと同じくらい変革的でした。今日は「ビルダー」「哲学者」「ビットコインの守護者」である彼と対話できることを光栄に思います。どうぞUncle Rockstar Devを歓迎してください。



Rockstar Dev:

ありがとうございます!Vivianへの拍手をお願いします。素晴らしい紹介をいただきました。その紹介に見合うよう頑張りたいですね。

ではまず、会場のみなさんの中で僕のことを知っていて、X(旧Twitter)でフォローしてくれている人はいますか?手を挙げてください。……なるほど、まだまだ多くの人に自己紹介が必要そうですね。

僕について知りたければ、Xで「Uncle Rockstar Dev」と検索してください。すぐに見つかるはずです。

これまで僕は、たくさんの素晴らしいプロジェクトと、素晴らしいビットコイナーたちに恵まれてきました。特に有名なのは、Vivianも紹介してくれたBTC Pay ServerとStrikeですね。BTC Pay Serverについては今もFOSSのビットコイン開発者として関わっていますし、Strikeについては設立当初から関わり、いまや大きなビットコイン企業へと成長しました。

僕のバックグラウンドを少し話すと、いわゆる「第三世界」と呼ばれる国の出身で、アメリカに移住しました。そのためビットコインには当初から強い関心を持っていました。さらに僕は、暗号技術者たちのCypherpunkメーリングリストもずっと追いかけていて、最初期から関わってきたんです。

今日は自己紹介を兼ねて、みなさんからの質問にも答えながら、僕がビットコインとどう歩んできたかをお話しできればと思います。



ビットコインを「鏡」として捉えるとは?

Vivian:
今日のテーマは「Bitcoin as a Mirror for Personal Growth(ビットコインを自己成長の鏡として)」です。あなたにとってこれはどういう意味ですか?


Rockstar Dev:

まず最初に思うのは、Vivianが「洗練されたホスト」だから、タイトルもとてもおしゃれだということ(笑)。でも実際、このテーマは本質を突いています。

僕たちは誰しも、ビットコインに限らず、自分を映し出す鏡を探していると思うんです。行動を映し返してくれる何かを見つけることで、もっと良くなろう、もっと正確に目標を狙おう、よりよい人間になろうとできる。

その中で、僕が人生を通じて気づいたのは──「お金」こそが最も強力な鏡の一つだということです。お金を「真実を映す道具」として使えば、自分を良い方向に変えてくれる。

人が「あなたを尊敬している」と言ったとしても、実際にその人があなたにどれだけお金を払うかで真実がわかる。商品を買いたいと言う人がいても、本当にお金を出すかどうかで本心が見える。

ただし、問題は……「お金」が腐敗していることです。法定通貨のシステムでは、価値は必ずしも最も価値を生み出す人に流れるわけではありません。むしろ「マネープリンター」に近い人、権力を持ち他者を支配する人に流れてしまう。

ここで登場するのがビットコインです。人類が生み出した最高の「お金」であり、よりよい鏡です。謙虚にサトシを積み立て、それをツールとして活用することで、自分の行動を調整し、正しいフィードバックを得られるようになる。プリンターによって価値を奪われることなく、努力の結果をそのまま反映してくれるのです。

だからこそ僕にとって「ビットコインを鏡とする」とは、こういう意味を持っています。



ビットコインはなぜ「習慣・前提・限界」を映すのか

Vivian:
それでは、どうして/どのようにビットコインに関わることが、私たち自身の習慣、前提、限界を振り返ることを強いるのでしょう? なぜビットコインにはそんな力があるのだと思いますか?何がそんなに特別で、私たちに自己探求を促し、惹きつけるのでしょう?


Rockstar Dev:

それはロータイム・プリファレンス(低時間選好)に尽きると思います。

法定通貨の問題は、手にしたお金が明日には価値が目減りすると分かっていること。だからすぐ使う、すぐ投資する、目先の行動を迫られる。結果として間違ったマインドセットに押し込まれてしまう。

自分を映し、調整するための良い道具というのは、心の平穏も与えてくれる道具なんです。ビットコインを貯め、生活の基軸通貨として使い始めると──ビットコインが増えるほど、心は落ち着き、将来に向けた計画ができるようになる。

「ただ行動するための行動」や、「短期的な小さな獲得」のために動かされなくなる。これはまさに、法定通貨社会の高速回転する“トラッシュ経済”が私たちに強いてくるラットレースからの解放です。

人々は、トップに居続けるために2つ、3つ、4つの仕事を掛け持ちして「これを逃す、あれを逃す」と慌てる。でもビットコインは、個人がその悪いシステム(フィアット)から“美しい出口”を見つけ、より良いシステム(ビットコイン)へ移るための道なんです。



「ビットコインは人を変える」──ビットコイナーと非ビットコイナーの違い

Vivian:
冒頭でも言いましたが、「あなたがビットコインを変えるのではなく、ビットコインがあなたを変える」。ビットコインの哲学や価値観が、時間・お金・テクノロジーの捉え方を変える。

あなたが観察してきた、ビットコイナーと非ビットコイナーの「生き方・あり方」の違いって何でしょう?

Rockstar Dev:
ビットコイナーの素晴らしい点は、「もっと良くなりたい」という姿勢です。

会場のみなさんも、多少はエンタメを期待して来ているでしょうが(笑)、同時に自分を高めたい、学びたい、人生の役に立つ何かを得たいという思いでここにいるはず。そこが一番良い。

そして、人がビットコインに来るときの最大のミスは、先入観を持ち込み、望む結果を押し付けようとすることです。「こうなるべき」「こうあるべき」とね。

そうじゃない。成長したいなら、新しいシステムに入ったとき、そのシステムに自分を委ね、鍛えられ、良くしてもらう必要がある。

もう一つは失敗を恐れること。僕がよく繰り返すフレーズに、「失敗は成功の反対じゃない、成功の一部だ」というのがあります。失敗なしに成功はない。

ビットコインの良さは、優れた人たちがたくさんいること。法定通貨の世界だと、失敗した瞬間に周りが群がって、その失敗で利益を得ようとする。でもビットコインは違う。

良いネットワークの中にいれば、失敗しても仲間が支えてくれる。努力を見てくれる。間違いがあっても「直せばいい」と言ってくれる。ここが僕のお気に入りの点です。


Vivian:

つまり、ビットコイナーは「失敗してもいい」/「失敗を成長のプロセスの一部として理解している」ということですね?


Rockstar Dev:

そのとおり。完璧である必要はない。完璧を目指すべきなんだけどね。そして、それは個人の努力だけじゃなく、属するシステムにも大きく依存する。

僕が今ほどの成功を米国外にいたままで得られたか? おそらく無理だった。僕が米国に移住した大きな理由の一つは、「米国こそがマネープリンターの中心」だから。

米国の最大の輸出品は文化でもサービスでもない。インフレだ。米国は金を刷り、そのインフレを世界に輸出して生きている。

だから、もちろん自分の努力はある。でも同時に「どこに身を置くか」が効く。BTC Pay Server、Strike、BTC Inc.、このカンファレンスのアドバイザー。

僕が成功できたのは、そういうチームの一員だからでもある。

だから僕が勧めたいのは、完璧そのものを狙うのではなく、「自分を育ててくれる、より“完璧に近い環境”を狙え」ということ。



意見の不一致をどう乗り越えるか──「シングルプレイヤーゲーム」という視点


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Koji Higashi
·
September 4, 2023
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