金曜日ライトニングネットワークのニュースまとめです。
ありがたいことに順調に登録者数が伸びている一方で、初心者にはマニアックすぎて全く伝わっていないのではないかと心配しています。
日本語でライトニングの情報収集する際は、Spotlightにある記事が非常に有益です。過去記事を遡ったり、検索窓を活用してみてください。どうしても分からないことがあれば質問ください!
それでは、ライトニングネットワークの一週間を振り返っていきます。
Diamond Handsコミュニティは国内外の関連企業から支援してもらっています。ありがとうございます!
スポンサーには個別に情報共有やインプットをしたり、ニュースレターやレポート上などで企業ロゴを掲載させてもらっています。
ビットコインの平均取引手数料が1ドルを下回る
Average Bitcoin transaction fee drops under $1 as network difficulty recovers
ビットコインの平均取引手数料が2年ぶりに1ドルを下回りました。ライトニングネットワークやTaprootといったアップグレードや価格下落によって起きたと記事では書かれています。
この件に関してですが、ライトニングの恩恵はあまり受けていないのではと思っています。オンチェーン送金量に比べて、ライトニングでの送金量はまだまだ少ないです。
別の大きな要因として思い浮かぶのは、テザーの送金が他チェーンに移行したことでしょうか。とはいえ、今後の成長でオンチェーンに大きく貢献する未来は確実だとも思ってます。
LN考案者Dryja氏がLightsparkにジョイン
ライトニングネットワークの考案者でホワイトペーパーを作成した一人、Tadge Dryja氏がLightsparkのチームにジョインしました。Lightsparkは、元MetaのDavid Marcus氏が今年5月立ち上げたビットコイン関連の開発企業会社です。
今後の詳細はまだ不明ですが、David氏が「リブラ(現ディエム)」の責任者であったことから、ステーブルコイン系のプロジェクトではないかといった憶測があり、今後の動向に注目されています。
ライトニングネットワークにトークンを組み込むべき?
Next Step To Widespread Bitcoin Adoption: Community Banks
The Scaling Problem For Lightning Lab's Taro On The Bitcoin Blockchain
ライトニングネットワークにトークンを組み込むことへの是非がホットな話題となっていました。
簡潔に説明すると、アダプションをより進めるという肯定派と、スケーリング等の問題を引き起こす可能性があるという懐疑派で分かれています。詳細は記事をご覧ください。
ステーブルコインの需要は強く、アダプションと並行して、事業として利益をあげるという側面でも大きく活躍するかと思います。一方で、まだ解決すべき課題があり、かつ複雑なネットワーク設計に不安要素を混ぜ込みたくないという開発者たちの想いもあります。
いい落としどころを見つけて欲しいですが、分散性というミッションが逆に悪さしそうです。。
Umbrel、LNチャネルの復旧をより容易に
UmbrelがLNチャネルの復旧をより容易にする「Automatic Channel Recovery」を導入し、注目を集めました。UX機能が大きく改善された印象です。
ノード運用で不測の事態があった場合、(秘密鍵を失わない限り)全ての資金を失うことはないですが、チャネルバランスといったルーティングで稼ぐ上での要素が崩れてしまうことがあります。自分も不安に駆られながら運営しているので、こうした改善は歓迎すべき取り組みで非常に嬉しく、今後も追求して欲しいです。
PeerSwapを使ってチャネルバランスを調整
PeerSwapを使ってチャネルバランスを調整 #reckless | Yuya | Spotlight
DiamondHandsノードがPeerSwapをサポートしたとのこと。接続ノードはチャネルバランスの調整を今まで以上に簡単にできるようになります。
現在DHコミュニティ内で実験中ですが、うまくいけばLNノード運用へのハードルが下がりそうです。また、チャネル開設ピア限定ですが、サブマリンスワップのテイカーにもなれるので、新たな収益を産み出すこともできるかもしれません。
また、deezy.ioもサブマリンスワップの提供を始めました。今のところ手数料約1500ppmと高めで手が出ませんが…。
ノード運用に対する環境も、着実に研究と開拓がなされています。
役立つ記事や特集をピックアップ⚡
●日本で数少ないLN企業Nayutaの栗本さんが「#CONNECTV」に出演。
「ビットコインの未来は明るい」、現状と展望について(Nayuta代表取締役CEOの栗元憲一氏)
・クリプト領域にのめり込んだきっかけは、分散型の地震計開発から
・アメリカ訪問で衝撃を受けた巨大なビットコイン産業とその雰囲気
・Nayutaの事業内容やエルサルバドル訪問時のエピソード
など、興味深い内容を話していました。Nayutaは、LNウォレットを近日リリースする予定だそうです。
●8/5にてTwitterスペースで行われた開発者の議論(和訳記事)
【和訳】Synonym Spaces Lightning Limitations | sutadonman | Spotlight
開発者の意見や主張は、表に出ないことが多く触れる機会があまりないので、この記事はオススメです。
下記は、話していたトピックの要点です。
・アダプションをより進めるためには何が必要か?
・相互運用性の問題を克服するための最大の課題は?
・政府の規制や検閲に対して思うこと。 etc..
●ライトニングネットワークの課題、ジャミング問題について(英文)
Lightning Network May Have A Channel Jamming Problem
●注目が集まっているルートブラインディングと呼ばれる新技術について
受信者の匿名性を向上させるルートブラインディング | Yuya | Spotlight
●Core Lightning v0.12.0がリリース(英文)
https://blog.blockstream.com/core-lightning-v0-12-0/
●Umbrelが簡単なユーザーアンケートを実施中。ぜひ回答してみてください。