金曜日ライトニング担当のごっつです。今後ライトニングに関する一週間のまとめを配信していきます。
初めましての方も多いと思うので、軽く自己紹介しておきます。
2016年頃、某アルトコインを購入。可能性と未来を感じるも、中央集権的な疑念を抱きトラストレスに。分散性や検閲耐性について改めて考え直し、ビットコインの良さに気づく。ガチホには何度も失敗している。
それでは、よろしくお願いします。初回は2〜3週間程度前のニュースも含めています。
Launch Cartでライトニング支払いが可能に
OpenNode, Launch Cart To Launch Bitcoin Payments For Ecommerce Companies
OpenNodeが、Shopifyの競合であるeコマースプラットフォームLaunch Cartと提携。Launch Cartを利用するEC上で、ビットコイン・ライトニング支払いを可能にしました。
Launch Cartのトップページを見たところ、早速アナウンスがされていました。
導入方法を確認したところ、OpenNodeのアカウントを用意し、APIキーを打ち込むだけとのこと。めちゃくちゃ簡単に設定できそうですね。
OpenNodeは、ビットコインの決済ソリューションを提供している会社で、ShopifyやSubstackといった大手サービスから南米のeコマースプラットフォームといった世界中の様々な企業にアプローチしています。今年の2月には2000万ドルといった大きな資金調達も行い、ビットコイン支払いの普及へ大きく貢献してくれそうです。
ZEBEDEE、シームレスなLappsゲーム体験を可能に
Introducing Log in with ZBD – A new standard for moving money on the Internet
ライトニングゲーム会社ZEBEDEEが、「Log in with ZBD」という機能を発表しました。
「Log in with ZBD」は、Google認証のウォレット版といった感じです。OAuth2.0標準を備えており、さまざまなアプリケーションが相互認証できるようになります。ZBDアカウント(カストディアルウォレット)を作成し、Lappsに一度認証した後は、シームレスかつ瞬時に取引が反映され続けます。
面倒な認証画面やQRコードを必要とすることがなくなるので、複数のLappsを使用するユーザーにとっては、非常に恩恵を受けることになる機能でしょう。また、アプリ開発者にとっても単一の標準規格に依存することができ、より開発が容易になります。
ライトニングにおける認証の標準化については、現在議論されています。ZEBEDEEの機能は、現実解を考えてカストディアルかつZBDアカウント必須の対応となったと予想されます。ただ、それでも十分ライトニングの未来を体験できそうな機能ですね。
ちなみにZEBEDEEは、ソリティアや数独といった馴染みのあるゲームを最近リリースした模様。プレイしたらビットコインが報酬として貰えます。ぜひPlay to Earn してみてください。
Voltage、ライトニングノードにワンクリックでインバウンド流動性を提供
Voltage Now Offers One-Click Inbound Liquidity For Lightning Nodes
Voltageはライトニングノードのホスティングサービスなどを行っている会社で、Voltageユーザーに、インバウンドキャパシティをワンクリックで提供するようにしました。今後はVoltageユーザー以外にも、サービスの拡大を検討しているとのこと。
ライトニングノードの運用を始めるにあたって、必須となるのがインバウンドキャパシティの獲得。これがないと、他ノードから自ノードへの受け取りができません。しかし、これに対する理解が難しかったり、手間とコストが発生することから大きなハードルとなっています。
こうしたハードルをいかに下げれるかがライトニングノード運用の課題になっています。
Galoy、ライトニングウォレット上で米ドルの送金を可能に
Galoy Brings U.S. Dollars To Bitcoin's Lightning Network
Stablesats対応のライトニングウォレットを使用すると、ユーザーはデフォルトのBTCアカウントに加えて、USDアカウントで送金、受け取り、保持することができるようになるそうです。USDTといったトークンは使用されず、ビットコインを担保に取引所とデリバティブ契約して価値は担保するというもの。
ビットコインを知らない人にいきなり使えといっても、当然無理があるものです。利便性や安心感という意味ではまだまだUSDは強く、エルサルバドルなどでの普及に一役買いそうです。こうした形で、ビットコインという機能が知らぬ間に世の中へと浸透していくのではなかろうかと、個人的に予想しています。
P2PのインフラプラットフォームHypercoreがローンチ
Keet Is Introducing P2P Digital Communications, Will Integrate Bitcoin Payments
取引所 BitfinexとTether社が、P2PのインフラプラットフォームHypercoreをローンチしました。Hypercoreは、P2P アプリを簡単に開発できることを目的とし、2022年12月にオープンソースのソフトウェア開発キット (SDK) として公開する予定とのこと。
また、このデモアプリケーションとして、Keet も発表されました。機能としてはP2PのZoom版といった感じで、将来的にはライトニングの支払い機能を取り入れるとのことです。
用途が曖昧なトークンを発行してWeb3と名乗るプロジェクトより断然いい印象が持てます。
TunnelSatsでTorの不安定さを解消【LNノード運用】
Torの不安定さにより、ライトニングノードの運用にも悪影響が出ているようです。それを手軽に解決できるTunnelSatsというサービスがリリースされたとのこと。
解決方法としては、Clearnetと呼ばれる非TorインターネットとTorのHybridモードにし運用するとのこと。詳しくは、Diamond HandsのMarymoxさんが解説&体験記を書いてくれています。
【LN】TunnelSatsでお手軽Hybridモード運用 | Marimox | Spotlight
LN関係で役立つであろう記事をピックアップ
・Diamond Hands小川さん執筆。ライトニングネットワークの基本がまとめられ初心者におすすめ。
送金技術としてライトニングの特徴
・Coinbaseによるライトニングネットワーク概観とエコシステムに関するレポート(英語)
Is the Bitcoin Lightning Network for real? | by Coinbase | Aug, 2022
・基本的な仕組みの話からLN批判に対する回答など盛りだくさんの分析レポート。後日、ロストイン・ビットコインで日本語訳を公開予定とのこと。
A Look At the Lightning Network - Swan Bitcoin
・ウェブサイトにライトニングの寄付を導入する方法
How to accept bitcoin lightning tips on your website ⚡ - DEV Community