東です。通常は練木さんとごっつさんに連載はお願いしているのですが、気軽にニュースレター配信は面白そうなので自分も息抜きにエッセイ的なものを配信してみます。ちなみに①と書いてある通り、今後も不定期の連載として続く‥はずです。
そして、早速Diamond Hands Magazineに登録してくれた人たち、ありがとうございます!現在メール登録者数は650人弱くらいですが、最初の滑り出しとしては悪くないと思います。
また、実はニュースレターにいいね!をしてくれる人の数が、他のニュースレターと比較しても多い気がしており、実はこれ地味にすごいことです。いいね!やコメントをどんどんしてくれた方が、より双方向でコンテンツも良くなると思うので、是非今後ともお願いします(いわゆるダオツツってやつですかね)
日本はビットコインに関して遅れているのか?
日本でビットコインをどうにかする、という壮大な計画の具体的な方法を考える前に、初回はそもそも日本はビットコインに関して遅れているのか?について考えてみましょう。
Twitterなどを見ていると、「これだから日本は」「日本終わった」みたいな言説はビットコイン、仮想通貨関連のことに限らずよく見かけますが、実際のところどうなんでしょうか。
自分の考えでは、日本はビットコインに関しては別に進んではいないけど、他の大部分の国と比べると案外捨てたもんじゃない、くらいが適当な評価だと思っています。
まず遅れている部分ですが、日本はビットコイン関連の事業を展開している企業の数はそこまで多くないです。ライトニングにフォーカスしているNayuta、Blockstreamとも協力しビットコインを利用した金融インフラを作ろうとしているCrypto Garageなどもありますが、非ビットコインの関連企業の数と比較すると明らかにビットコインやライトニングに特化している企業の割合は低いです。
さらに、日本は国民全体のビットコイン(ほぼほぼ仮想通貨全般)に対する悲観、懐疑的な見方が最も多い国の一つで、この数年普及も伸びていない国でもあります。
Block社の各国のビットコインに関する意識調査の結果によれば、調査対象国の中で日本はビットコインに期待している人の割合が圧倒的最下位!という不名誉な称号も得ています。
企業のビットコインの認識や期待値もユーザーの認識と大して変わらないので、ことビットコインに関する一般社会からの認知や印象、という点では日本は国際的に見ても遅れているのは間違いないと思います。
日本に残る希望‥?
普及や認知の点では日本は遅れていますが、同時にその他の国と比較してポテンシャルを感じる部分もあります。
それは日本ではビットコインに高い関心を示し深く理解した上で、ソーシャルメディアで情報発信をしたり、金銭的利益に関わらず新しい技術やトレンドをフォローしたがるアーリーアダプター的な人、いわゆる「ビットコイナー」というやつが一定数以上いることです。ライトニングルーティングよくわからないけど楽しくて、最近毎日キラキラしてます、みたいな人たちですね。これ、実際ネタではなくて実は非常に重要なことだと自分は思っています。
Diamond Hands自体がライトニングのルーティングを軸にした比較的マニアックなコミュニティですが、儲かりそうだから、などを超えた次元でビットコインを利用した新しい領域に触れたいとか、自分の資産やデータは自分でノード運用をしたい、という人たちが数百人以上はいるわけです。これは実はやろうと思っても他の大部分の国では成立しないです。
自分は仕事の経験上、アジアを中心に他の国のビットコインやクリプト全般のコミュニティの様子みたいなのは何となく把握していますが、日本よりビットコインの普及が進んでいるはずのナイジェリア、ベトナム、アルゼンチン、トルコなどで、アメリカのPlebnet、ヨーロッパのRings of Fire、日本のDiamond Handsのようなライトニングのコミュニティが未だに生まれてないのは偶然ではないです。
全体で見たときの保有率や認知などが高くても、ビットコインを理解しているユーザーや起業家、開発者などのコミュニティのコアになる部分が機能していない国の方が圧倒的に多く、そういう国のほうが逆にビットコインを本当の意味で社会に浸透させたり、関連事業を作っていくのは難しい気がします。
例えばここ数年で圧倒的に仮想通貨の普及率が上がった国の一つにベトナムがあります。自分は現地のビットコインコミュニティの人たちともたまたま仲が良く現地の情報がたまに入ってくるのですが、「ベトナムでは仮想通貨は全てギャンブルでしかない。自分が儲かればそれはBitconnectだとしてもいいコインだし、ビットコインであろうが自分が損をすればそれは詐欺だという認識しかない」という一種の悲痛なネタにも聞こる中々興味深いコメントを聞いています。
まあどこの国も本質的な部分は大差ない気もしますが、例えばビットコインのコミュニティが育っていない国で、「ビットコインとその他のコインは違うんだ!大切なのは分散化、中立で堅牢な土台を作っていくことだ!」なんて言っても、「Wen airdrop?」で全ての議論がワンパン右ストレートでなぎ倒されてしまうことを考えれば、一応日本ではそういう部分をきっちり考えたり、行動に移している人が企業の中など含めて存在しているのは、他の大部分の国と比較したアドバンテージでしょう。ビットコイナーは骨太のweb3er’sに押し込まれているとはいえ、絶滅はしてないわけです。
ビットコインコミュニティの存在と、後は相対的に衰退して言っているとはいえ一応日本が世界的に見ても大きな市場の一つであることが、日本がまだギリでビットコインについて何とかなるかもしれないと自分が考えている理由になります。市場がこれ以上小さくなっていくと、アメリカやヨーロッパの企業から相手にされなくなりそう、という危機感も同時にありますが‥。
というわけで思ったより与太話感が強くなってしまった気がしますが、何回かの細かいトピックに分けて日本でビットコインを流行らせるにはどうしたらいいか、緩く考察していこうと思います。
次回は、ではなぜビットコインのコミュニティがある国とそうでない国の差は何なのか?逆に進んでいる国はどこか?などについて話すと思います。
To be continued…(多分)
日本ではビットコインオンリー対シットコイナの比率は欧米より少ない気がします。
ビットコインとシットコインの違いの理解がまだ普及していないと思います。こういった面で遅れている感じがします。