ビットコインマイニングニュース
Diamond Hands Magazine、今回は番外編でビットコインマイニング関連のニュースを少しまとめてお届けします!
Diamond Handsコミュニティは国内外の関連企業から支援してもらっています。ありがとうございます!
重要リンク集💎🙌
Diamond Hands Wiki (ライトニングやルーティングに関するリソース集)
Lost in Bitcoin(ビットコイン学習リソース集)
ビットコインマイニング事情
ビットコインマイニング(採掘)は、かつてビットコインが誕生した頃は1ブロックにつき 50 BTCが報酬として発行され、個人のPCでマイニング可能なものでしたが、今やビットコインマイニング専用マシン(Application Specific Integrated Circuit = ASIC)が開発され、世界中にマイニングに特化した企業が誕生し、巨大なデータセンターでいかに効率よくビットコインをマイニングするか激しい競争が起きています。
Image: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Bitcoin_mining_farm.jpg
ビットコインは、約4年に1回、21万ブロックごとに報酬が半分になりますが、ビットコイン史上、今まで半減期をきっかけにビットコイン価格も上がっているため、次回の半減期に備えてマイニング業界も活発な動きを見せています。
個人でビットコインマイニング専用マシンASICを自宅やオフィスで稼働し、その排出熱を暖房として利用したり、温水プールやスパに利用したり、様々なマイニングのアイディアがネットでシェアされています。
マイニングの電力使用量は、世界合計だとノルウェーあるいはフィンランドの年間電力消費量を超えると言われており、大量の電力使用が批判の的になりがちですが、マイニング業界はこの批判を受け止め、常に価格が安く、なおかつ環境に影響が少ない電力を追求するとともに、必要時にはマイニングを停止するなど、市民生活に影響が出ないよう配慮しています。
マイニングについてもっと基礎的なことを知りたい方は、ぜひロストインビットコインの以下のページをお読みください。
マイニング関連ニュースによく出てくるハッシュレートについては、こちらがわかりやすいと思います。
ビットコインのハッシュレートの単位を解説! (Web 3 Press)
以下のビットコイン研究所のポッドキャスト最初の部分でもマイニングの仕組みについて説明を聞くことができます!
ポッドキャスト 7月23日【ビットコイン研究所Q&A】マイニングの集権化、ライトニング決済とAI、Nostrのポテンシャルと課題" by ビットコイナー反省会
それでは、ニュースに移ります!
ビットコインマイナーは次の半減期で「ストレステスト」に直面: JPモルガン
JPモルガンは、来春の半減期を前にビットコインのハッシュレートが過去最高を更新する中、不安定な電力コストとマイナー間の激しい競争が生産コストを押し上げるため、ビットコインマイナーは困難な時期を迎えると予想しています。
およそ4年ごとに発生する半減期は、マイナーの報酬が半分になり、彼らに大きなストレステストを課します。来年はマイニングの報酬が6.25BTCから3.125BTCに引き下げられることで、マイナーの収入は減少し、ビットコインの生産コストは上昇します。
電力コストのわずかな上昇でもビットコインの生産コストに大きく影響するため、低価格の電力にアクセスできるマイナーが有利になります。
ビットコインマイニングに関心ある機関投資家やGalaxy DigitalやGrayscale Investments等からの投資は、苦境にあるマイナーを支援しています。Galaxy Digitalはグローバルなクリプトマイニング企業であるArgo Blockchainを買収、Grayscaleはマイニングハードウェアに特化した事業体を別会社にしました。
ビットコインのハッシュレートの持続的な成長には、生産コストを上回るビットコイン価格の上昇か、取引手数料の大幅な増加が不可欠になりますが、暗号資産全般の誇大広告減少やOrdinalsの手数料収入下落もマイナーの収益に影響し、さらなる課題を突きつけています。
https://decrypt.co/148736/bitcoin-miners-face-stress-test-in-next-halving-jp-morgan
CleanSpark社、米国ジョージア州の拡張工事完了を発表、8EH/Sを突破
CleanSpark 社は、ジョージア州ワシントンのマイニング・キャンパス拡張の第2段階を完了しました。ビットコイン・マイニングの計算能力を毎秒1.8エクサハッシュ(EH/s)増強し、合計8.5 EH/sに到達しました。同社は年内に16 EH/sの達成を目指します。
50メガワット(MW)の電力容量を持つワシントン・キャンパスは、現在10,500台以上のマイニングマシンを稼働させており、その投資額は1億ドル(約138億円)を超えています。
同社CEOのZach Bradford氏は、今回の拡張成功は、特に技術的な専門知識と地元コミュニティからの支援のおかげだと感謝の意を表しました。
同社は、最近ジョージア州ダルトンにあるターンキー鉱山キャンパスと12,000台以上の先進的なマイニングマシンを取得するなど、このベアマーケットの中、積極的に成長の機会を追求しています。
https://bitcoinmagazine.com/business/cleanspark-announces-completion-of-georgia-expansion
ハイブ 社名変更、AI向けクラウドコンピューティングサービスへの事業拡大
クリプトマイニング企業ハイブは、社名をHIVE Digital Technologies Ltd.(旧社名:HIVE Blockchain)に変更しました。
クラウド・コンピューティング技術におけるNvidia グラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)カード利用による収益機会に注力すると発表しました。38,000個のNvidia GPUを活用して収益源を拡大し、AIアプリケーションの発展を後押しする計画です。
ハイブは新サービス「HIVE Cloud」を開始し、GPUの仮想インスタンス、最大10個のGPUを搭載したベアメタルサーバー、さまざまなコンピューティングニーズに対応する複数サーバーのクラスター等をユーザーに提供するGPUサーバークラスタのレンタル市場に参入する意向です。
同社は、AI主導の世界では高性能コンピューティングとGPUの処理能力が極めて重要だと考え、企業向けAIツールの開発に取り組みます。これらの新しい試みと並行して、ビットコインのマイニング事業も継続するとのことです。
https://bitcoinmagazine.com/business/hive-rebrands-announces-expansion-into-cloud-computing-services
仮想通貨マイニング企業「ハイブ」、社名からブロックチェーンを削除 | AI分野への注力を強調(7月13日、COINTELEGRAPH JAPAN)
Luxor Technologies、6ヶ月契約と日次決済レートでビットコインマイニングデリバティブを拡大
ビットコインマイニングソフトウェアおよびサービスを提供するLuxor Technologiesは、OTCマーケット(非上場市場)向けにビットコインマイニングデリバティブ契約を拡大し、ハッシュ価格契約に6ヶ月契約と日次決済レートを導入しました。
この新サービスは、市場参加者に契約期間の延長とより迅速な流動性アクセスを提供し、ビットコインマイニングデリバティブ分野におけるヘッジ効率を高め、資本コストを削減することを目的としています。
Luxorデリバティブ部門責任者であるMatt Williams氏は、日次決済レートの統合により、従来の金融投資家にとってより魅力的なデリバティブ商品となり、マイニング業界以外にもその裾野を広げることができると強調しました。より多くの参加者がLuxorのデリバティブデスクに加わることで流動性が向上し、マイナーの資本コスト改善が期待できます。
マイニング業者が2024年のビットコイン半減期に備え、長期的なヘッジ戦略を計画できるように新契約をこのタイミングで発表しています。
ハッシュ価格契約はLuxor デリバティブのOTC マーケットプレイスで取引され、売り手には安全なビットコインマイニング収益を、買い手にはビットコインマイニングへの非物理的エクスポージャー(実際にマイニングをせずにその利益の恩恵に与ること)を提供しています。
MicroBT、Riot Platformsと提携しASIC機器を米国で生産開始
開発能力で米国最大のパブリックビットコインマイニング企業であるRiot Platforms, Inc.は、ビットコインASICメーカーのMicroBTとの画期的な提携を発表しました。
この提携は、MicroBTのASICをアメリカ国内で生産し、Riotのテキサス州コルシカナ施設のマイナーを確保し、同社のマイニング能力を大幅に強化することを目的としています。
プレスリリースでは、エネルギー効率の向上と雇用創出が強調されています。主な注目点は、2024年半ばまでにRiotの独自マイニングのハッシュレート容量が61%急増し、20 EH/sを超えると予想されることで、ビットコインマイニングの主要プレーヤーとしてRiotの地位は確固たるものになるでしょう。
このパートナーシップはまた、米国内のサプライチェーンを強化し、ビットコインマイナーにより多くのオプションを提供するだけでなく、米国内でのマシン製造によって雇用機会を創出します。
ビットコインマイニング業界にとって画期的な提携であり、米国での将来を形成し、業界全体の成長に貢献することが期待されます。
マイニングマシンの排出熱で洗濯乾燥!
先日は、マイニングマシンの排出熱を利用したニューヨークのスパが話題になっていましたが、今度は個人でマシンから排出される熱風を利用した洗濯乾燥機を作ったビットコイナー @HodlRev さんが話題になっています。
彼は、元々よく洗濯するので、この乾燥機を使う時だけマイニングを行っているそうです。基本的には、今までも使用している電気機器の熱源をマイニングマシンに置き換える工夫で、電化製品とマイニングとダブルで効率化することを目指しているそうです。(北米では洗濯を干さずに多くの人が乾燥機を利用します)
https://blockworks.co/news/bitcoin-mining-drying-laundry
Mining Disrupt Conference July 25-27, 2023
米国フロリダ州マイアミにて、世界最大のビットコインマイニング エキスポ&カンファレンス Mining Disrupt が今週開催されます!
https://twitter.com/MiningDisrupt/status/1682114850208530433
さて、はじめてのマイニング特集、いかがでしたか?今後もマイニングのトピックだけをまとめて読みたいという方は、ぜひLike❤を押してください。また、マイニング関連で特に知りたい分野があれば、コメントでお知らせください。