というわけで去年の「大胆」予想は結構盛大に外していた気がしますが、年始ということで今年一年のビットコインやライトニング関連のことを中心に予想していこうと思います。去年は「大胆」予想としましたが、今年はもうちょいModerateよりで行きます。
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Lost in Bitcoin(ビットコイン学習リソース集)
2023年ビットコイン&ライトニング関連のトレンド予想
ビットコイン価格は横ばい傾向
毎年恒例の価格予想ですね。
2023年は去年からのダメージをしばらく引きずり、現在進行系のDCGやGeminiの破綻リスクも考えるとまださらにここから下落する可能性もありますし、マクロ環境もあいまって相場的には低迷する一年になるでしょう。
これは正直自分以外の人もそういう風に考えている人が多そうですし、特にサプライズではないでしょう。年末ビットコイン価格は勘ですが20,000ドル程度と予想しておきます。(一回さらに下がるかもしれないけど、その後戻してきて年間を通して見ると大体横ばいから年末にかけて少し上基調)
ライトニングのキャパシティは上昇を続ける
確か年末の振り返りでも書きましたが、去年マーケットは悲惨な状況でDeFiのTVLなども減少していたのですが、ライトニングは成長を続けています。
ライトニングのキャパシティとDeFiのTVLというのはそもそも比較対象としてあまり適切ではないと自分は思っているのですが、この2つのトレンドが乖離し始める可能性があるのは面白いです。
ライトニングに関しては今年も店舗決済の普及、国際送金ユースケースの利用、大手企業での採用などが続き、爆発はしないかもしれないですがじわじわキャパシティや利用も増えていく一年になりそうです。ライトニングはこのじわじわ着実が一番強いし、急がば回れでいいと個人的に思います。
米大手リテールでの店舗決済が始まる
これは去年予想して外したアメリカのスタバがライトニング採用する、ていう話の続きです。今年はついにウォルマートでもマクドナルドでも採用が出るでしょう、ということで泣きの連続で同じ予想です!
ライトニング上でステーブルコインが発行される
去年の振り返りでもありましたが、今年はライトニング上でステーブルを動かす、というところまで多分Lightning Labsなどがやりきると思います。
ただ発行や動かし始めるのと、それが実際に使われるとか、便利に使えるレベルのUXになるか、は別問題です。多分進捗をアピールしたい部分もあり、何かしら今年中にアナウンスは出してくると思いますが、実利用が進んだり、などはまだ行かないです。
自分もRGB関連の開発などに一部携わったり、Taroも含めたリサーチもちょっとやっているので、肌感覚として成熟度としてどれくらい開発リソースが必要そうか、は何となくはわかるのですが、まだ新しいコンセプトですし、まあ今年1年で使いやすいものが出てくるほど甘くはないですね。
ライトニングが数字で語れるようになる
去年のライトニングエコシステムの進捗というのは、国際送金、ゲーム、ポッドキャスト、ギフトカード、ルーティングマネジメント、取引所、ウォレットなど色々な領域でライトニングを利用するサービスやツールが出始めたことです。
その点ではライトニングにとっては比較的ポジティブな一年だったと思いますが、まだ数字としてこれだけの規模があるとか、これだけの収益を出したとか、エンゲージメントがこれだけ上がった、などのデータとして語れるほどの実績や利用まではまだ行っていない印象です。
ルーティングなどもDiamond Handsも含め一部のビットコイナー的には大いに盛り上がっていますが、規模や利用実態的にも全くまだニッチを抜けきれていません。
今年もライトニングを使ったサービスがものすごい大きなディスラプションを起こす、というところまでは行きませんが、去年と比較しても今年は具体的な数字やデータが公開されて、ある程度上手くいくビジネスモデルやライトニングを利用したコスト削減効果などが見えるようになってくると思います。これは企業などでの採用が進む上での大きな前提になる重要な要素です。
日本の取引所はまだライトニングに対応しない
ちょっとネガティブな予想ですが、去年一年で自分は早ければ日本の取引所もライトニング対応してくるかなーと思っていましたが、市場環境なども考えると日本では今年もライトニング対応は進まないと思います。
というのも、単純にベアマーケットでは取引所は生き残りをかけて短期で収益を上げる事業を進めなくてはいけないので、IEOや新規トークンの上場は盛り上がると反面、将来的に重要だけどすぐには利益に繋がらないものは手を出しづらくなるからです。よくあるパターンですね。
とは言えこれはあえてネガティブなことを言ってるだけで、海外でライトニングが盛り上がってきて日本でライトニング対応を検討する取引所が出てきたらそれは大歓迎ではあります。
ビットコインの法定通貨化トレンドの継続
2022年はスイスのルガノ市が市区町村としてビットコインを法定通貨化(店舗での決済や地元での創業などを推進)しました。他にも中央アフリカ共和国やポルトガルの自治区が同様の動きを見せ、小規模ですがビットコイン法定通貨化の動きは続いています。
仮想通貨のマーケットとしてはおそらく厳しい状態が続きますが、今年もこの国や市区町村での採用は続くと予想します。送金インフラとしての利用や、企業誘致などは価格にはそこまで影響されないですしね。
というわけでどうでしょう。比較的保守的というか、そこまで驚きの大胆予想というわけではないですが、妥当なところラインかなと思います。
上記の今年のライトニングの予測というのは、そこまで大きな動きではないように感じる人もいるかもしれないです。ただし、一つ付け加えておくと、今年1年は多分クリプト全体でみると規制強化、価格下落、取引所の破綻、プロジェクトの撤退、など苦境が継続する領域と比較すると、相対的にすごくポジティブに可能性があると思います。
日本だとNFTやWeb3などがまだ結構盛り上がっている感覚があるので、今年もポジティブな一年になると想定している人も多いですが、アメリカは全体的にFTXの件もあってNFTやクリプト全体も失速気味な印象を受けます。ちょっと色々無茶しすぎて反動が来ている、って感じですかね。
日本はこういうトレンドが結構時間差で入ってきて謎のタイミングで勝手に盛り上がる→けど最終的には時間差でアメリカとかのトレンドに追随する、というのがお家芸なので、今年前半と後半では雰囲気がガラッと変わっている可能性はありそうです。
そういう動きを想定してもなお、ライトニングはひたすらにじわじわ伸びそう、というのが今年の予想のポイントです。
去年「ビットコインとその他のクリプトの方向性や認識の差がさらに広がっていく」という記事を書きましたが、今年はライトニングの発展に関しても同様の動きが見れるのではないか、と思います。手法もユースケースも成長方法もさらに独立した動きになるでしょうし、自分はそれはいいことだと個人的には思っています。
去年の夏くらいから少し方向転換して、少しづつDiamond Handsを事業としても安定化、ビットコインやライトニングにフォーカスする形で収益化なども始めているので、今年は個人的にも久々にガンガン仕事を進めていく一年になる予定です。
とはいえ、なんだかんだDiamond Handsのコミュニティとしての盛り上がりが色んな事業の前提や土台になるので、今年も一年皆様よろしくお願いします。