生き残るビットコイン財務企業はどこだ？10の要因とアルトコインとの比較

先日の定例放送で、TetherとSoftbankが組んで作ったマイクロストラテジーを全力で真似するビットコイン財務企業（Bitcoin Treasury Company）21Capitalについて少し話しました。

元々その細かい話や影響などの考察はこちらのPro版で自分の考えと予想をもう少し詳しく解説しておく予定でしたが、すでにそれは反省会の動画で一部話しています。

平たくいえばマイクロストラテジーに競争しうるレベルの規模感や本気度の競合企業が出てきたことで、本格的にビットコイン財務企業間での競争が始まり、資金調達コストの増加や、競争に勝つためのリスクテイクなどが今後起きていくと想定すると、マイクロストラテジーを筆頭とするビットコイン財務企業全般が抱えるリスクはむしろ上がったのではないか、というものです。

---

またこの1−2週間で、21 Capital以外にもBTC Incが主導する似たような上場企業、Nakamotoというのが公開されたり、アメリカ以外でもヨーロッパでも似たような企業が出てきたりなど、いきなりこのタイミングでマイクロストラテジーパクリ企業が北米だけではなく、日本も含めた世界中で立ち上がり始めています。

これも定例放送で話していたことと整合的で、今後もこの戦略が上手くいく限りはそういう企業は他にもどんどん出てくるでしょう。

ただ、この現象はポジティブに捉えればビットコインの短期の買い圧力になり、株式投資家など新しい投資家層をビットコインに引き込むための器になる一方で、今後レバレッジをかけたビットコイン獲得競争が激化していくわけで、真似する企業が増えれば増えるほど逆回転するリスクも上がっていくと見ています。

より一歩踏み込んでいえば、世界中で似たような企業が出た時に、どこかのタイミングで100%間違いなくやらかす企業は出てくると思っており、何も悪いことは起きないと想定するよりは、そのやらかしがどれくらいの規模になるのか、逆回転した時にどこまでが巻き込まれるのか？のリスクに備えておいた方が懸命でしょう。

---

さて、本当はこういう話をもう少し細かくPro向けにする予定だったのですが、ちょっと（忙しかったという言い訳で…）タイミングを逃してしまいました。

どうしようかな、とちょっと思っていたら、せっかくならもう一歩踏み込んで、生き残るビットコイン財務戦略企業とリスクが高そうな企業を見極めるにはどうしたらいいか？という判定方法について少し考察したのでそちらを今回は紹介します。

マイクロストラテジーを筆頭とするビットコイン財務企業って「アルトコイン的である」というような面白い分析をする人もいて、確かにビットコインと近いんだけど、ビットコインとは厳密にいえば違うし、集権的な企業がコインに相当する株式を追加で発行していってどんどんビットコインを調達していく、という点でも確かに類似点を感じる部分はあります。


我々は今までビットコインとアルトコインの違い、長期で生き残るアルトコインと衰退していくアルトコイン（ほぼ全て）、について長らく考察してきましたが、その知見も生かしながら、生き残りそうなビットコイン財務企業とそうじゃない企業の見極め方がある意味次のフロンティアというか面白いトピックだと思います。

では早速見ていきましょう。